まおうっ!
そこは死体の山
見渡す限りに、地面が見えない程の。
「あれっ?おしまい…?」
銃を肩に乗せて周囲を見渡す。動くモノは居ない。
「ワイズマンに残せんかったな…、まあ他をあてりゃ大丈夫だろ」
死体を踏み越え先へ進む。
「この辺、吹き飛ばすか!発動!タイフーン!」
カードが光る。
ゴオオオオアアアアア!!
死体が巻き込まれて飛んで行く…。
「ダイ○ン!変わらない吸引!」
「瘴気も消えて見晴らしがよくなったな…。お?ありゃ城かの?」
晴れた瘴気の先にあきらか禍々しい城を確認した。
瞬間。
その城が近づいてきた、いや自分が近づいているのか?
吸い込まれるような感覚、そして…。
「ようこそ、人間が来たのは始めてだな…」
派手な椅子に座る男、そして人間とは違う肌の色や角。
至った考え
「魔王…」
貴義はつぶやく。
「ほう、よくわかったな…。そうだ、人間が怖れた存在…。私が魔王、ルーファウスだ…歓迎しよう、タカヨシよ…」
シニカルな笑いを浮かべた。
「こんにちは、タカヨシです。なんで名前バレた?」
まあいいけどと思いつつ聞く。
言葉使いがいけなかったのか殺意が四方八方、スルーしますがね。
「あ、あぁ…魔王という存在は相手のステータスを覗けるのだよ…。驚いたかね?」
何故か一瞬たじろぐ魔王。
「ほーん便利やなー、わしも使えるようなる?」
「え?いや…無理、だろうな…人間に使えるモノでは無い。そ、それより私が怖くないのか?」
んん?
「いや、特には…?」
ステータス
名前 ルーファウス
種族 魔族
職業 魔王
レベル 289
最近、胸が大きくなってきて隠すのがやっと。周囲が怖がるので滅入る。
生まれてこの方、彼氏無し。魔王の肩書でだれも寄ってこない。
尽くすタイプである。
「ブッフォッ!!!」
思わず吹く。
「ど、どうしたのだ?」
「いやー、えーおー…すて、して-たすがね?」
心配されてる、そして困る。
「ステータスがみ、視えてますよお嬢さん…」
やべっ、変態チックになってしまった。