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異世界で趣味を満喫する  作者: たかよし
53/75

亜人

もぐもぐ…、もぐもぐもぐ。



「へっへっへっ、貴様が最後だぁ…」


馬鹿一名様



「あーれー、おやめくださーい(裏声)」


パクッ!



「うまい!!がんもどき?岩だけにがんもどきなの!?」

ランダ砦の料亭に来て、独り芝居をする危険人物、貴義。周囲から白い眼で見られても動じない。



ヒソヒソ…、


「なあ、あいつ独り言言いながら食ってるダナ…」「外の世界の人間はわからんダナ…」「でも町長が問題ないって言ってたダナ…」

ドワーフがびくびくしながら食事をしている。

そこへ…。


「オイ!おめえがエメラルド・ドラゴンやらリザードマンをぼこぼこにした坊主かッ!!」

ずんぐりむっくり、お髭が立派なうるさいドワーフ?


「もぐもぐ、ふぁい、そうですー」

がんもどきもどきを飲み込んで答える貴義。

「ガッハッハッ!!すんげえな!俺はグノール!このランダ砦の町長…ダナ!」

豪快に笑うデカいドワーフ。

「おお!俺の名前はタカヨシ、適当にふらついてる不審者だ!」


「………フッ、ヌゥワーハッハッ!!おもしれえなお前!こんな辺鄙なとこになにしに来たんだ?」

爆笑しながら椅子を持ってきて座る。


「いやー、暇つぶしで適当に旅してたら見つけて立ち寄った、ってとこです」

本音。

「なるほどなるほどー、あ、ところでよ、あの鉱物はどっから手に入れたんだ?」

町長の探り。

「あれは、まあ、気にしないでくれ。わし使わんしいらないしもうないし」

適当にはぐらかす。

「そうか…、貰えるもんは貰っとくぜぇ。この後はどうすんだ?」

「あー、腹も膨れたし旅に戻るかなー」

そう言って立ち上がる。

「ならこれ、持ってけ」

グノールが何かを投げた。

「ほいキャッチ」

メダル、手のひらサイズで金ぴかりん、中央に赤い宝石が埋め込まれている。

「そいつがあれば亜人の国に入れるぜ」

ワァオ貴重品!


「ありがたく頂戴いたします」

頭を下げた。



「……」

ん?なんで沈黙?


「お、おう!それじゃあ気を付けてな!」

「あいさー」





貴義はラング砦から出て行った。





~町長、グノール~

変なやつだったな…。

突然ラング砦に来て、略奪でもするかと思えば、伝説の鉱物を出してくる、飯を美味そうに食べる。

どんな相手でも自分のペースで話す…。しかしある程度の礼儀は知っている…。

敵であれば容赦なく殺す、か。

報告を受けた時はどんな怪物が来たかと思ったらガキで、まあ体型はそんなによくなかった。


話している内にこいつはすげえ事をすると思い、勝手に【亜人連合友好証】を渡していた…。

今は人間と仲が険悪すぎる、そしていずれは大きな戦になる。

その前に手を打てれば…。









「次は~、エルフの国、エルフの国でぇ~ございます」

鼻声の貴義、モノマネで行く。

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