限界バトル
~貴義~
俺は今、人生の中で絶頂にいるかもしれない。布団の中で女の子が寝ている…。
この18年、女とは無縁であり。
最早諦めていた…。
「(ふぉおおおおおお!!)」
しかし!いまここにっ!!
「くぅ…んん…」
いちいち可愛らしい。
もちろん、ここに至るには色々ありまして…。
いきなりルームに連れて行くにも微妙かと思い、近くの宿に入った。
彼女は何も言わず、ただ微笑んでついてきてくれた。
受付の男性は何をするかは分かっていますよ、ごゆっくりと言わんばかりの顔でウザかった。
「と、とりあえず自己紹介から…、えー、タカヨシです。」
無難?か
「…えっと、シエラっていいます!今日からよろしくお願いします!ご主人様!」
シエラと名乗る彼女、まだ不安がありそうで空元気か。
「え、えっと…、こういうとこに来たら何をするかは分かってます…」
元気一転、知識ではあるそうで…。 いや、でも…据え膳はと言いますが。
ご主人様にグッともくるが、普段から呼ばれてはたまらん。
平民思想です。
「あー、ご主人じゃなくタカヨシさんとでも呼んでくれ。あと今日は疲れただろうし、風呂入って寝ような」
疲れた様にそう言って、安心させる。させたい(願望)
「は、はい…、ごしゅっ、タカヨシ…さん…」
噛んだ…、可愛い。
「それじゃあお風呂に入っておいで…、後から入るから」
ベッドに腰掛け言う。 先、シャワー浴びてこいよ…。なんて言えねー。
「タカヨシさんより先に入っても…良いんですか?」
申し訳なさそうなのも可愛い。
「ちょっとやることもあるから、ほらほら行ってきな」
ルーム整理する、します。理性を回収するためえええええ。
ぴゃーとシエラはお風呂へと旅だった。
「ごーしゅーじーん…」
ルームからリーネが出てきた。んだよ…。
「ボクというのがいながら浮気ですか!!うわーん!」
リーネよ、君は妹キャラなのだ…許せ。
「ウルフリーダー、慰めよろぴく」
「陛下、仰セノママニ。アト、オ世継ギガデキタラオ教エ下サイ」
そういってウルフリーダーは人差し指と中指に親指を入れてグっとしながらルームに入っていった。
おい、なぜだ。
「タ、タカヨシさん…お風呂、あがりました…」
湯上りでなんていろっぺえんだ!んだ! 待て貴義、早まるでない…。ここでがっつけば愛など育まれんぞ!!
「あ、ああ、イテクルよ!」
不審度、上昇
脱兎風呂って、何食わぬ顔で出てきまして、消灯。
そして冒頭…。
理性VS睡眠
3分40秒で決着…、睡眠の勝利だ。