カモネギ
ガノウス帝国に来て一週間、ローブでそれとなく隠しているためか平和に生きています。
「おっ、これうまいな」
屋台のおっちゃんから串焼きをもらう。
「兄ちゃんよう食うなぁ!ほれ!これも持ってけ!」
更に串焼きが袋に詰められる。
「あざーす!うんめうんめぇぇぇ!」
「おう!こっちも寄ってけ!」
他の店からも声がかかる
「いやー…良いとこだここは~…」
しみじみと思う
「お久しぶりです、タカヨシ様…」
いつぞやの執事が!
「…ふぉい、ふぉんふぃふぃわ(訳:はい、こんにちは)」
「…こちら、お水です」
さすが執事、抜かりない。さて、何用かなんて分ってますが…、ちょっとまって
食い終わるまで…。
「ハッーーー水うまい!お礼の話だっけか!」
「はい、是非ともご党首様がお会いしたいとのことで…、その際にお礼も…」
そう言って馬車が後ろに見える。
「うむ、くるしゅうない…」 「……」
ネタが分からなかったみたいだ
「はい…、乗ります」
テンションが下がった
馬車に揺られて10分くらい
「着きましたよ!来てください」
執事が先に降りて誘導してくれる。
「ここが、マルティス・ド・フランシス様のお屋敷です」
ようやく名前が出た。
「こちらへ…」
~マルティスの部屋~
「そろそろですか、下賤なる冒険者が来る時間は…」
貴族らしい男が言う
「10万バルが転がり込んでくるんだからな」
騎士も笑う
「では、中でお待ちです…」
執事は頭を下げながら手を部屋へ向けた
「おじゃましまーぁぁああっ!!?っぶねぇ!!」
寸での所で振り下ろされた剣を躱す。
「お、避けるかー」
ニコニコと目が開いてんのか閉まってんだかわからん顔で言う。でもよくよく考えれば、この身体
傷つかないのよね
「ささ、死んで貰いましょうか!死んで渡しても10万バルですし!」
キツネ目の騎士が剣をしならせる
ヒュンヒュンヒュンッ!
「行きますよ…」片目が開いたように見えた。
次回、死闘(嘘