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まんぷく
~虹色満腹亭~
うまいな…
「もぐもぐ…」
名前で分らんから適当に頼んだけど…
「ムシャムシャ…」
こっちはから揚げかな、こっちは…よくわからん肉だが旨い…
「ごくっごくっ、はああああああ…」
水じゃないな、甘い
透き通る甘さ…うまいな
「ごちそうさまっ」
異世界文化も悪くないな!
「お、兄ちゃんいっぱい食ったな!うまかったか?」
厳ついおっさんだが、良い人そうだ
「はい!すっごくおいしかったです!」
良い行いには良い事を返す
「はっはっはっ、また食いにこいよ!」
「お勘定は3200バルよ!」
奥さんらしき人がそういって渡してきた
あ
ああ
ああああ
この世界のお金をもってないいいいいいいいい
「す、すみません、あ、あのお金なんですが…」
テンパって声が
「えっ…」
相手も思わず
「んー、まあまた食いに来い!」
そう言っておっさんが俺の頭を撫でていく
「あっ…」
宝石類で勘弁願おうかと思ったがまさかの無銭飲食
そしてあの夫婦の人の良さ
思わず泣きそうになるが
ドゴオオオオンッ!
「オルァ!借りた金返さんかい!」
無粋な輩がいるもんだね
次回!死闘借金取り