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こんな猫がいるわけない
そう出会い方はこうでした。
-ピンポーン-
チャイムが鳴った
だが今の私はジャージ姿
さすがにこんな恰好ではでられない
少しの間待ってもらい謝りながら宅配にサインし荷物を受け取った
誰からだろう?
差出人の名前がない
[がさ ごそ]
ん?箱の中から音がする
[かさかさ ごそごそ]
えっ いったいなにが入ってるの?
生き物?生き物なの?
私 虫苦手だよ?見ただけで死にそうになるよ?
私の嫌いなものベスト3に入るくらい嫌いだよ!
あぁ今はそんな自己紹介の続き(のような事)してる場合じゃなかった
まだ箱の中身は[かさかさ]している
もう悩んだって仕方ない
開けてやる 女は度胸だ!
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―――――バンッッ―――――
『はよ箱開けんか!危うく窒息する所やったやろ!』
…え?
なんで箱から猫が出てくるの?
いや突っ込むのはそこじゃなくて…
「なんで猫がしゃべってるの!?」
『突っ込むの遅っ!しゃべっている理由はかくかくしかじかで』
…ふむふむ
「ってわかると思うか!」
『まぁ これからお世話になります』
こうして会話が成立することなく私は猫と出会ったのでした