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太安麻呂の出自は本当か?

 祐司は言った。「その記事は本当なのでしょうか」

「それは、僕も疑っているんだ。でねその本を是非見たいと思っているんだ。この本はアマゾンで六冊分冊の一冊が七千円もする本で、貧乏詩人には買うには高すぎる。大学にはないかな?なければ鎌倉市の図書館ではどうかな?」

「ちょっとパソコンをかりますよ。・・・・・・大学にはありませんね。鎌倉市立図書館は・・・あ!ありました。これは最近発刊された『新撰姓氏録の研究』という本ですね。今言った、『新撰姓氏録考証』とは別な本ですね」

「どれどれ、確かにあるね。借りられるのかな」

「借りられますね。ちょっと、出版元の吉川弘文館の出版案内があるから読んでみましょう。・・・新撰姓氏録は平安時代のはじめに集成された諸氏の系譜書で、日本古代の実態や、姓氏家系を調べる上に、欠くことのできない文献である。『本文篇』は従来行われたことがなかった諸本の研究をとおして、厳密な校訂を加えたものである。はじめて信頼できる定本が世に送られることになり、巻末附載の姓氏名・人名索引とともに本文の利用は至って便利なものとなった。『研究篇』は幾多先人の業績を参照・批判して、研究史の面に力をそそぎ、厳密な史料批判と精緻な考証によって、歴史的意義をとらえた。『考証篇』は、本文篇の『校訂新撰姓氏録』を底本とし、各氏族の条文を訓み下し文にして掲げ、すべての語句・事項に詳細な注解を加えたもの。『新撰姓氏録』に考証をほどこしたものには、これまで明治の碩学、栗田寛の『新撰姓氏録考証』があるが、その書が発刊されてから80年、この間、古代氏族・人名の新資料が数多く発見され、また古代氏族の研究は著しく発展した。したがってそれに見合う新しい『新撰姓氏録考証』の出現が待望されていた。本書はまさに著者20年の蓄積になる大著。『索引・論考篇』には『考証新撰姓氏録』『考証新撰姓氏録逸文』の姓氏名・人名など訳13000項目を選び出した索引、および新出の姓氏録の校合本の研究や古代氏族の系譜に関する論考を収載・・・とあります」

「それはすごい本だね。僕はちかごろ思うのだが、この吉川弘文館は、良い本を出しているね。先の僕の小説『将軍詩人源実朝』では、現代語訳吾妻鏡(吾妻鏡あづまかがみは鎌倉執権北条氏の手になる鎌倉正史)でも随分助かったものな。・・・祐司君、その『新撰姓氏録の研究』を借りるよう手配してくれるかな」

「ネットで予約ができますね。このような貴重な本は鎌倉でも各館に分散しておいてあるので、行けばすぐ借りられるというわけではないのです。ネットまたはカウンターで注文がはいると、各館からその本を集めてくるとのことです。ですからまあ二、三日たったら、それを借りて来ます」

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