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3話目 執筆者---暮菱葛葉---

調べれば、世の中には分からないことは無い。

それが、新聞記者・逢内(あいうち)友好(ともよし)の掲げる信条である。

その信条をマスメディアの傲慢や薄っぺらいプライドと言われてしまえばそれまでだが、少なくとも、彼は信条に違わず、世間の暗闇を白日の下に晒し続けていた。

しかし、彼は今、一つの事件に頭を悩ませている。

いや、それを『事件』と呼ぶのは語弊があるかも知れない。どちらかと言えば『都市伝説』に分類されるべき代物であろう。

曰く、超能力を使う人間が不良達に喧嘩を売っている。

なぜ逢内友好が新聞記者でありながらそんな作り話まがいを任されているのかと言えば、彼の仕事に対する態度の貪欲さ、冷血さが同僚達の常識(もしくは良識)の範疇を越えてしまったからとしか説明のしようがない。当然ながら彼は上司に不満を持ったのだが、実際に事件と真面目に向き合ってみると、少々事情が変わってくる。

考えれば、いや考えずとも馬鹿げた話だが、事件は実際に起こっていて、被害者(と言っても血気盛んな不良だ)も、異口同音に超能力だと言っているのだ。

一人残らず、である。

もう一つ。こちらは信用できる。被害者(と言っても以下略)は全員「クサリ」というワードに過敏に反応しているらしい。

「クサリ」がただ道具――武器、凶器としての鎖を指すのか、他の何かを指すのかは不明だが、どちらにしろ彼は調べても分からないという事実に腹を立てている。

そういえば、頻繁に社に出入りしている気味の悪い自称カメラマンの名前がクサリだったような……。

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