世界観
現代日本によく似た社会でありながら、超常的な力を持つ人間の存在が公に知られている世界。
能力者は珍しい存在ではあるものの、その存在自体は一般にも認知されており、能力犯罪や災害への対策、研究、国際的な管理体制も整えられている。
一方で、能力は単なる便利な力ではない。
家柄、政治、宗教、国家安全保障、そして個人の人生そのものにまで深く結びついている。
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遺能
人間が持つ超常能力。
遺能を持つ者は「遺能者」と呼ばれる。
能力の性質は人によって異なり、攻撃、拘束、索敵、治療、補助などさまざま。
その強さは主に「力位」によって評価される。
一般的な区分は、
A/B/C/E/F
の五段階。
Aランクともなれば、一個人で国家・組織規模の対応が必要になるほどの戦力を持つ。
なお、「D」は通常の力位には存在しない。
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原動
遺能とは異なる、より根源的な力。
原動を宿す存在は「降命者」と呼ばれる。
現在確認されている降命者は世界に四体のみ。
それぞれが、
火/水/風/土
のいずれかを司る。
彼女たちは単に「非常に強い能力者」なのではなく、自然現象そのものが人の姿を取ったような存在と考えられている。
通常の力位では測定できず、力環内部では便宜上「D判定」と呼ばれることがある。
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力環
異能に関する国際的な治安・研究ネットワーク。
各国に支部を持ち、能力犯罪、国際指名手配犯、降命者、異能災害などへの対応を行う。
日本支部も存在し、晶守家とも深い協力関係にある。
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晶守家
日本でも特に古く、大きな力を持つ一族。
代々、国家防衛と異能秩序に深く関わり、その当主は「晶守さま」と呼ばれる。
晶守さまは単なる名家の当主ではなく、日本における護国の象徴として特別な地位を持つ。
制度上、晶守さまを継承できるのは男性のみ。
現在の晶守さま・慈夜也は女性だが、公的には男性として扱われている。
晶守家は非常に巨大で、多数の分家や関連家系を持つ。
水守家も、その中でも重要な立場にある家のひとつ。
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白水の審律
「白さま」と呼ばれる水の降命者を中心とした宗教的・自治的制度。
その始まりは、白髪と白眼を持って生まれる水の降命者を、誘拐や研究利用、政治争いから守るためのものだった。
しかし長い歴史の中で、
保護 → 制度化 → 政治利用 → 血統管理
へと形を変えていった。
現在では「白を守る」ことと「白を管理する」ことの境界は曖昧になっている。
白自身の身体、能力、生活、将来も、審律によって厳しく管理されている。
善意から白を守ろうとしている者も多く、単純な悪の組織ではない。
それゆえにこそ、逃げにくい。
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翳華
中国を中心に活動する大規模な国際犯罪組織。
能力者を利用した犯罪、密輸、違法取引などにも関与し、力環や晶守家とは明確な敵対関係にある。
神目一生は、その中枢に位置する危険人物のひとり。
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静縁
山間部に存在する、小規模な共同体。
非暴力、相互扶助、共同生活を重視し、食事や子育ても共同で行う穏やかな文化を持つ。
一方で「みんな家族」という意識が非常に強く、個人の拒否や距離感が軽視されることもある。
天喰倭が育った場所でもある。
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この世界の根底にあるもの
この世界では、
「守ること」と「支配すること」
「大切にすること」と「所有すること」
「家族」と「境界」
「血筋」と「自由意志」
が、しばしば同じ顔をして現れる。
水守なぎもまた、生まれた家によって将来を決められていた少女のひとり。
これは世界を救う物語ではない。
誰かに決められていた人生を、自分のものとして選び直していく物語。




