防具作成計画
まず最初に寄った小さな村の食堂で、雀はテーブルの上で翼を広げて提案した。
チュンチュンメリット!聞いてほしいことがあるんだ!
メリットはパンケーキを頬張りながら「ん~?なに?雀ちゃん」と眠そうな目を開ける
チュンチュンこれからのことを考えてみてくれ!俺たちはもっと強い魔物と戦うことになるだろう 俺の『鉄壁』だけでは全てを防げるわけではない
メリットがフォークを落として「え~っ!そんなの知らねぇよ~」と文句を言う。
チュンチュンお前の『油断』スキルは確かに素晴らしい 敵を油断させて隙を作ることができる だが万が一のこともある もし魔物が大群だったら?あるいは高速移動する相手だったら?
それにと雀は続けた この前のゴブリン戦でわかったように、お前の反応速度は遅すぎる 致命的なミスを犯す可能性が高い
メリットはムッとした表情を見せた 「なんだよ~俺がダメみたいじゃないか!」
チュンチュン半分違う!仲間だから心配しているんだ!これからはもっと危険な場所に行くだろう そのために必要な準備があるんだ
メアリーが話し始めた「話は聞かせていただきました」と優雅に頭を下げる
「錬金術師として申し上げますが」彼女は真剣な表情で続ける 「チュンチュンさんの懸念は的を得ています 特に魔物の大群や『神速』スキル持ちとの戦闘は避けられません メリットさんには最低限の防御手段が必要でしょう」
「ただし」とメアリーは付け加えた 「メリットさんの『油断』スキルを考慮に入れた特別な装備が必要になります」
メリットは目を輝かせて「わーい!防具!俺にピッタリのやつ作ってー!」
チュンチュン(いやいや……これが一番厄介なんだよな……)
メアリーが魔法陣の描かれたノートを広げる 「提案があります 通常の鎧では動きが制限されてしまいます メリットさんの『油断』スキルが活かせる装備……『幻影のマント』はどうでしょうか?」
チュンチュン「幻影のマント?」
「はい」とメアリーは説明を始めた 「見た目は普通の服ですが、防御力は鋼鉄並み、さらに『油断』スキル発動時に自動で姿を消す魔法陣が組み込まれています 敵が油断した瞬間に攻撃できる上に、逆に自分が隠れることも可能です」
メリットが興奮して飛び上がる 「すごーい!それ欲しいー!」
チュンチュンしかし素材はどうなる?
メアリーが眉をひそめる 「問題は素材です 『フェアリーウール』と『月夜草』が必要になりますが、どちらも入手困難……特にフェアリーウールは妖精の森でしか手に入りません」
メリットがため息をつく 「えーっ!めんどくさいー!」
チュンチュンおいメリット!これは大切なことだぞ!お前が負傷したら誰が俺の相棒を務めるんだ!?
「わかりました!」と突然メアリーが席を立つ 「明日、妖精の森へ向かいましょう 私も同行します 護衛の報酬として幻影のマントをお渡ししましょう」
メリットが「やったー!」と歓声を上げる 一方雀は翼を小刻みに震わせて、チュンチュンこうしてまた面倒事が増えるのか……と呟いた
チュンチュンただし条件があると雀は厳しく言った お前が本気で協力すること!妖精の森では遊び半分じゃ済まないぞ
「わかってるよ~」とメリットは口を尖らせた
「でも雀ちゃんが一緒なら平気だよね?」
チュンチュン……まあ、任せておけと雀は小さく頷いた。
こうして一行の新たな目的地は決まった 妖精の森で必要な素材を集め、メリットの安全を確保するために—チュンチュンさあ、今晩はグッスリ眠って、夜が明けたら出発しようぜ!と雀は決意を新たにした
チュンチュン(働くのは嫌だが、仲間を守るのは仕方ない……)と自分に言い聞かせながら




