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ワルイユメ組のスロー?ライフ  作者: いつもニコニコ白色君
9/15

たまには男らしく の巻

最近スランプ故、あまりうまくできなかったんです…。

見苦しければ、すぐにブラウザバックしていただいて結構ですので…。



ここまで言っても読んでくれるっていう方は、本編どうぞ…。

最近、思うことがあるんだよね。


僕、あまりにも男らしくなくないかって。



だってそうだろう?


彼女の親になんとか納得してもらうって言う目的で彼女の家に行ったと言うのに、丸め込まれて最終的に、押し込まれる形で婚約…。


まぁ確かに?納得はしてもらったよ。


でも結局は彼女の力だったし。


婚約に関してだって、完全に向こうのペースに呑まれちゃったし。


全然彼女の前で男らしい所見せられてないんだよ。


こうなったら、たまには男らしい所見せて、ギャフンと言わせてやりたい訳だよ。


…子供くさいって?うるさいよ。教師だってたまには子供みたいになりたくなるんだよ。









「センセー!ボーッとしてないで授業進めてくださいよー!w」「また惚気てるんですかぁ〜?w」「そんなんじゃ退職待ったなしですよ先生w」


「うっさい!あぁもう!ここの問題解けるやつー!?」















思えば本当にいいクラスを持ったものだ。


教師と生徒で恋仲なんて、教育委員会にちょっと言いふらせばすぐに僕の首が飛ぶというのに。


彼らは面白がってよくネタにして笑ってくれる。


挙句他のクラスには絶対に漏らさないという徹底っぷり。


ほんと、頭が上がらないな、みんなには。


卒業式、担任じゃなかったとしても号泣してそう。




…あと一年しかないなぁ…。


それまでになんとか、彼らに感謝の気持ちも伝えていきたいなぁ…。




「雨宮先生?最近いつも上の空ですねえ?彼女でもできました?」


「そうですかね?僕はそんなつもりなかったんですが…。」


「白を切るのもいいですけど、ちゃんと仕事、してくださいね?」


「ははは、わかってますよ。お気遣い、ありがとうございます。」







そっか…。最近いっつも上の空だったのか…。


あ~…。だめだなあ、社会人としてしっかりしないと…。







「せーんせえ…?今の女、誰ですかあ?」


地獄の底から響くようなドス黒い声と共に、肩に小さな手が置かれた。


「い、いやあ…。君も知ってると思うんだけど…。」


「そんなこと聞いてるわけじゃないんだけど…?なんであんな女と親しげに話してるのかってことだよ…。私という婚約者がいながら…。」


「べ、別に親しげなんてことは…。ただ心配されてただけだよ…。」


「心配…?やっぱり誑かそうとされてたんだ…!やっぱり父さんに頼んで私の家から出られなくするべき…?」


「ちょっとそれは遠慮したいかなあ…?」


「じゃあ私が安心できるような行動をしてね?でないと…。」


「わ、わかったよ!絶対に不安になんかさせない…!」


「お願いね?じゃあ、これから授業だから、行ってくるね!」


「うん、行ってらっしゃい…。」








やっぱり、彼女は不安なんだ。


それはきっと、僕が優柔不断だから…。


今の彼女のようにグイグイくるような女が現れたら、今の僕は流されてしまうのではないか…。と。


僕がしっかりしないばかりに、彼女を不安にさせてしまってるんだ…。




ならなおさら、このままではいられない…。


昔、約束したんだから。幸せにするって。





















「都。これから、僕の家に来ないか…?」


「…え?」











都は絶賛困惑していた。


理由はもちろん、彼のお誘いである。


丁度彼女も、彼との距離をさらに縮めるべく、家に誘おうとしていたのだ。(二話前参照)


普段であれば、彼女の方がグイグイ押し込んで既成事実というのが通例だった。


しかし今回の彼は何か違う…。


夕日に照らされてる彼の顔…。


いつものオロオロしてるかわいい彼の顔じゃなくて…。


かっこいい…?


「お~い?反応なしは傷つくよ…?」


「…はぇっ!?ごめん、ちょっとぼーっとしてた…。」


「…そうなの?で、どうする…?」


「え?」


「だから、僕の家に「行く!絶対行く!」そ、そう…。」


都のあまりのテンションの高低差に気圧されつつも、二人で帰路に就くのだった…。























「…狭いね。」


「いや君の家に比べたらどこも狭いと思うよ…?」


「そうなの?いつもあれくらいの家しか見てなかったからわかんないや。」


「一人暮らしの家なんてこんなもんだよ。」


「へー…。」


やはり大企業の社長令嬢と一般人じゃあ、価値観の違いは大きいか…。


「ねえねえ、自炊の痕跡が全く見当たらないんだけど…。ごはんってどうしてるの…?」


「あー、残業でよく遅くなるから、自分で作る気起きなくて、コンビニとか外食とかですましちゃうことがほとんどで…。」


「そんなの体に良くないよ!待ってて、私が何か作ってあげる!」


「え?料理できたの…?」


「奥さんになるんだから、家事は覚えておきたくてね!最近メイドさん達に教わってるんだよ?」


「そうなんだ…。」


わかってたけど…。いやわかってたけどさあ?


健気すぎじゃない…?


ああ、それに比べて僕ときたら…。


「先生?どうしたの?暗い顔して。」


「ん、ああ。なんでもないよ。」


「そう?じゃあ何か作ってほしい物ある?」


「そうだなあ、ここは手堅くカレーかな。確かルーと玉ねぎなら買ってあったはずだし。」


「お肉ないよ?」


「そうだなあ。いっそ買いに行っちゃうかなあ。せっかくの都の料理だし、どうせなら一番いいの食べたいもんなあ…。」


「っ~!!」


「?どうしたの?」


「…。不意打ちはずるいよ…。」


「おん?ごめん、良く聞こえなかった…。」


「聞こえなくていいの!さ、買い物いこ!」


「そ、そう…?」
































「チキンカレーとポークカレー、どっちがいい?」


「うーん…。」


彼はあまりに料理に関心がなかったため、チキンカレーとポークカレーの違いが判らなかった。


あ、チキンが鶏肉でポークが豚肉なのはわかるよ?流石に。


こんな時は…。勘に頼るしかない!


「うーん…。チキンカレーかな。」


「おっけー!じゃあ鶏肉買いに行こう!」














「まあ流石にもも肉安くはなってないよねぇ。」


「別に安いやつ選ばなくてもいいんだよ?」


「言ったでしょ?奥さんになるんだから、家計管理はできるようにならないと!」


「別に家計管理なんて僕が…「私がやりたいと思ったからいいの!」そっか…。」







「なんかいいね、こういうの。」


「なにが?」


「夫婦みたいじゃない?この状況。」


「まあ、もう夫婦だけど。」


「っ!?」


「え?なんか変なこと言った?」


「…何でもない!」


「???」






















かれこれ数刻後…。






「馬っ!?」


「そうでしょそうでしょ?」


「馬っ!馬っ!馬っ!」


「さあ、おかわりもあるからじゃんじゃん食べてね♡」


























さらに数刻後…。


「ごちそうさまでした!」


「お粗末様でした。」


「あ~、久々に手料理なんて食べたよ…。」


「どうだった?」


「文句なしだよ…!ああ、こんないい奥さん貰って、僕は幸せ者だよ…。」


「はえっ!?」


「ん?どうしたの?」


「…なんでもないよ!」


なにこの人。全部無自覚なの…?


自宅だからなんかスイッチ入っちゃったとかそういうやつ?


なんにしても刺激強すぎだよお…。



















「全く、今日は調子狂いっぱなしだよ…。」


「え、なんで?」


「…なんででしょーねー?」


ちょっと頬を膨らませて、そっぽを向く都。


「…可愛い。」


「;*>@%$!?!?」


ボソッと呟かれたその言葉に、声にならない絶叫を上げる都。


「え、そんなに驚く?」


「…今日の先生は不意打ちが過ぎるの!」


「え、そんなつもりはなかったんだけどな~?」


「っ~~~!もう!今日はほんと主導権握られっぱなしで調子狂うっ!」


「そんなんで調子狂わされても…。」


「でも、そろそろクるころだし、いっかな。」


「なんの話…?」


「じきにわかってくると思うよ?」






途端に、真仁の体が熱くなってきた。


「フフッ、さっきのカレー、仕込むの楽で助かっちゃった♪」


「あー…。全く気付かなかったよ。」


「さあ、これからは私のターンだね…♡」


「…そっちがその気なら、僕も容赦してやらないからね?」


「望む所だよ♪」























fin...

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