日向くんとお家デートしたい!の巻 後編
前書き書くのダリィ…。(深夜一時なう)
じゃけん本編どうぞ(力尽きた)
半ば強引に叶美の家にお邪魔することになってしまった日向。
「待ってて、お茶持ってくる~。」
「お、おう…。」
彼の歯切れが悪いのは、初めて女の子の部屋に入ったからだけではなかった。
あ、妹の部屋はノーカンね?
んで、なんで彼の歯切れが悪いのか…。
それは…。
彼女の部屋が絶望的に汚かったからである。
ある意味テンプレと言えなくもない。学校では完璧でも、家ではなんかだらしないというか…。なんか抜けてるっていうか…。
「…にしてもひでえなこれ…。」
だがこれはあまりにも酷かった。
…これでどうくつろげばいいのか…。
「おまたせ~」
そんな苦心も知らずに、叶美がルンルンしながらやってきた。
「お、おう…。おかえり…?」
「そんな緊張しなくてもいいよ~?」
「いやあ、緊張っていうかなんというか…。」
「あ~、やっぱびっくりしたかなあ、この有様。」
「あ~、まあね。」
「ごめんね…?私家事全般さっぱりで…。」
「…マジか。」
「何度か自力で頑張ってみようとしたんだけど、結局うまくいかなくて…。」
「へえ…、意外だな。学校じゃあんなに完璧なのに。」
「それはたまたまうまくいってるだけだよ。女の子としては正直、家事完璧にこなして見せたかったんだけど…。幻滅した?こんな私…。」
いくらか自嘲気味に言う彼女に。
「…そんなことない。」
「ほんと?」
「確かに驚いたは驚いたけど、家事なんてできなくても、叶美は叶美だし。それに…」
そういって恥ずかしそうに頬を掻きながら
「家事まで完璧だったら俺の出る幕なくなっちまうだろ…?」
「っ~~~~~~!!!!」
そのあまりの可愛さに、思わず日向に抱き着く叶美。
「えっちょっ!?」
「あ~^^可愛い!今すぐ嫁に貰いたいぃ!!!」
「嫁ってなんだ嫁って!?」
「さて、どうせなら片付けようか。なんにしてもこのままってのはいただけないし。」
「え?日向君が片付けるの!?」
「ほかに誰がいんだよ。今親だって出払ってるんだろ?」
「いやそうだけど!下着とかほったらかしだし…。」
「こんなん見ちゃった後なんだし今更だろ。ほら、ちゃっちゃと終わらせちゃおう。」
「ま、待ってぇ~!」
「これなんか要るのかぁ?」
「うーん、いらない気がする。」
「なら最初から捨てとけ?」
「だって…。いつか使うかもって思ったら捨てられなくって…。」
「しまう場所も決めてねえのに無駄に物増やすのはよくないと思う。」
「わかりましたぁ。」
「予備のゴミ袋どこにおいてあんの?」
「え~っと、そこらへん!」
「どこだよ!!?物多すぎてわからん!」
「だからそこ!」
「わかんねえから叶美が取ってくれ。」
「え~?」
「いつまで経っても終わんなくなるぞ~?」
「それはやだ!」
「じゃあ取って。」
「は~い。」
そんなこんなで二時間後…。
「すごい…。」
足の踏み場もなかった叶美の部屋は、ホコリ一つ落ちてないピカピカの部屋になっていた。
「まあこれで当分は生活できるでしょ。」
「ほんとすごいよ!!!たった二時間だよ?それでこんなにピカピカに…。」
「昔取った杵柄ってやつかな。俺も片付けってあんま好きじゃないから、なんとか短時間で終わらせたいなって思って、いろいろ試行錯誤してみたんだ。」
「ほんとすごいよ…。お菓子作りは上手って知ってたけど、まさかお掃除もなんて…。」
「ま、まあ、一応家事全般一通りはできるかな…。」
そういう日向の顔は、林檎もびっくりなくらい真っ赤になっていた
その後彼が夕飯を振る舞い、またも褒め散らかされることになるのだが…。
長くなるのが目に見えているので
割 愛 !
ちなみにハンバーグ作ってました。
まさかのソースを一から作っていくというこだわりっぷり。
ワイも食べたかったです。(?)
さてさて皆様お待ちかねであろう、お泊りの恒例行事のお時間がやってまいりました。
そう、お風呂ターイム!いえええええええええええええええええええええええええええええええええい!
はーいそろそろ苦情来そうなんでふざけんのやめまーす。
「お風呂入ろ~?」
「お~ん。いってら~。」
「何言ってるの?」
「はい?」
「一緒に入るんだよ?」
「…はい?」
「ほらあ、早く着替えもってきて?」
「え、マジで一緒なの?」
「当たり前でしょ?お泊まり会の定番じゃん。」
「当たり前なのか・・・。」
「ほら、行くよー。」
数分後・・・。
「どうしたのー?」
「いやぁ・・・。」
日向は固まっていた。
だってさぁ、なんも着てないんだよ?せめてタオル巻くとかさぁ、あったじゃん?
健全な高校生男子に、この光景ってあまりにも刺激強すぎない?
てかこの状況ってさぁ?襲われても文句言えないと思うんだよ。
てか何?それ待ち?そういうことなの?男の前でそんな格好ってそういうことなん?
そうなら遠慮なく押し倒しt(((
いや待て、俺は叶美を大切にするって決めたんだ・・・!
俺はこの程度の事では屈しない・・・!
俺の決意はこんな事では砕けない・・・!
いやでも、もしそれ待ちだった場合、彼女に恥をかかせることになってしまう・・・
というかこの状況ってき、襲われても文句言えないと思うんだよ。
てか何?それ待ち?そういうことなの?
以降無限ループ
「なんかものすごい勢いで百面相してる・・・。」
そんな地獄のループに陥った日向の苦心など知らずに、せっせと頭を洗い始める叶美だった・・・。
「ねぇ、背中流してよ~?」
「ファッ!?」
ようやくループから脱し、なんとか頭を洗い終えた日向に、またも叶美からの試練が飛んできた。
「ほら、お泊まり会の定番でしょ?一回やってみたかったんだぁ、背中の流し合い♪」
クッ・・・確かに定番ではある・・・
それに背中を流すだけならばまだ背中しか見えないからリスクも低い・・・。
しかしもしこれも誘い文句だったとしたら?
さっきのでオオカミにならなかったからと、一歩踏み込んで来たという可能性もある・・・。
背中だけじゃなくて、もっといろんな所を洗って?とか、そういうパターンのやつか?そうなのか?
いや、しかし・・・
「なにしてるの?早くしてよぉ。」
シてぇ!?!?
これはもうそういうことだよなぁ!?疑いようもないよなぁ!?!?
てか男女が風呂で二人っきりなんて、既にその時点でそうってことだよなぁ!?
「・・・わかった。」
そういって彼女の後ろに座り・・・。
「ひゃん!?」
「・・・」
「あらら、流石に我慢できなくなっちゃったかな・・・?」
「ん・・・っ、優しく、シてね?」
「っ!!」
後日談・・・。
「ねえねえ、流石になんか進展あったんじゃない?」
「うーん・・・。」
「え?まさかなんにもなかったの!?」
「うーん・・・。」
「・・・。」
「紅音ちゃん。」
「うん。」
「「絶対になんかあったね。」」
fin...