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ワルイユメ組のスロー?ライフ  作者: いつもニコニコ白色君
3/15

叶美ちゃんとデート!?の巻 後編

もう何書いてるかわかんなくなった。

とりま、本編どうぞ。

火曜日。

日向と叶美は、遊園地にいた。

「…ええっと。」

叶美が、日向の隣にいる光凛を見て。

「なあんでこの子がいるの?」

「ああ~。説明してなかったですよね…。」

光凛がビシッと指を指す。

「星川先輩!先輩がお兄ちゃんの彼女に相応しいかどうか、見定めさせてもらいます!」

「か、彼女!!?」

「まだ彼女じゃねえっつうに…。」

いちいち彼女という言葉に反応する叶美。

「なあお前。わかっててやってるだろ。」

「なんのことやら~。」

いつものように左手を口元にあてがいながら、へらへらとしている光凛。

「彼女じゃない…。いやでも、さっき『まだ』って言ってた。てことは…!」

こういうところは目ざとい叶美だった。

「先輩?まずはどこ行きます?」

珍しく自分の世界に入っていた叶美が、日向の言葉に少しむすっとした。

「学校は仕方ないけど、休日くらいは名前で呼んでよ。夢の中では名前呼びだったでしょ?あと、敬語も禁止!いい?」

その言葉に、少し恥ずかしそうに頭を掻いて。

「…わかったよ。叶美ちゃん。」

「うん!日向くん!」

「ハァ。これで付き合ってないとかバカなのかな…。」

いちゃつく二人を尻目に、呆れ声で呟く光凛。

「ん?なんか言ったか?」

「…なんでもない。で?結局最初はどこ行くの?」

「そうだね…ジェットコースターとか?」

叶美の提案に、露骨に青ざめる日向。

「え、どうしたの!?具合が悪くなったの!?」

「あー。お兄ちゃん、絶叫マシン無理なタイプなんですよ。」

「え!?そうなの!?」

「でも、行くよ。叶美ちゃんが行きたいなら、一緒に行きたい。」

「そんな無茶しなくてもいいんだよ?」

「無茶なんてしてない。俺が行きたいだけだから。」

「ならいいけど、ほんとに無理はしないでね?」

「肝に銘じておくよ。じゃあ行こう!」

「…あたし、こん中に入ってける自信ないわ。」

約一名、うんざりしたような顔で呟いていたが、張り切ってジェットコースターに向かう三人。











数刻後…。


「うげええええええええ…。」

「あーあ。いわんこっちゃない。ゆっくり休んでなよ、お兄ちゃん。」

見事に酔った日向は、ベンチで光凛に介抱されていた。

ちなみに叶美は、自販機で水を買いに行っている。

「くそ。情けねえなあ…。あんな大口叩いておきながら…。」

「全くだよ。じゃ、叶美先輩んとこ行ってくる。お兄ちゃんはそこで大人しくしときなよ~。」

「…わかった。」






自販機の前で、叶美と合流した光凛。

「光凛ちゃん!日向くんは大丈夫!?」

「うん。ちょっと寝かせてありますよ。お兄ちゃんのことなんで、少ししたら全快してますよ。」

「そっか、良かったぁ…。」

安堵の声を漏らす叶美。

「お兄ちゃん、いっつもあんな感じなんですよ?変に意地を張って、失敗して。」

「そうなの?なんか意外。あの時は頼れる男の子って感じだったのに。」

「いざってときは頼りになるんですよ。でも、普段は気合ばっかで空回りしちゃうんですよね~。」

「へぇ~。なんか羨ましいなあ…。光凛ちゃんは、私の知らない日向くんをいっぱい知ってて。」

「…先輩。」

「なに?」

光凛が改まった顔で、叶美に向き直る。

「この際だから聞きますけど…。」

「うん。」

少し間をおいて。

「…先輩って、ぶっちゃけお兄ちゃんのこと好きですよね?」

「…ええええええええ!?!?!?!?」

叶美、大絶叫。

「え、あの…。」

「バレてたの!?!?やだ恥ずかしい!!(*ノωノ)」

「え。何この人。逆にあれで隠してるつもりだったの?流石にありえなくない?」

悶絶している叶美を見て、ガチなガチ引きをする光凛。

「というかそんなに好きなら、なんで告白しないんですか?」

「それは…」

「それは…?」

固唾を飲む光凛。

「…告白は向こうからして欲しいの!」

…は?

は?なにこの人。そんなロマンチストだったの?

「あわよくばこのデートで告白してくれたらなーなんてっ!」

「…はぁ。お兄ちゃんには荷が重いかもなぁ、これは。」

「ん?なにか言った?」

「いいえ、何も。さ、はやくお兄ちゃんの所に行きましょう。誘拐でもされてたら困りますし。」








数刻前…。



「お兄さん、どうしたの?具合悪そうだね?」

日向が顔をあげると、金髪のギャルといった感じの女性が立っていた。

「ああ…。ちょっとジェットコースターで酔っちゃって…。」

「あら、それは大変ねえ。お姉さんが介抱してあげようか?」

「いえ、連れがいるんで大丈夫ですよ。」

「そう?でもお兄さん、とっても辛そう。今すぐにでも安静にできる所に行かないと。」

そういって、日向の手を掴む女性。

「あの。お兄ちゃんに何か用ですか…?」

その手をさらに掴み、鋭い眼光で睨みつける光凛。

「…残念。もう少しだったのに。」

そういって日向の手を離し、去っていく女性。

「まさか冗談のつもりが、ほんとに誘拐されかけてたとは。」

「悪い。助かったよ、光凛。」

そういって、光凛の頭をなでる日向。

「えへへぇ///」

そんな様子を見て、複雑な感情に襲われる叶美。

「やっぱ日向くんってモテるなあ…。あと光凛ちゃん羨ましい…。やっぱ願望なんか捨てて早く私のモノにしちゃうべきかな…?でも…。」

ぶつぶつと独り言を呟く叶美に。

「なにあれこわい。」

「もはやあたしたちには理解できない領域にいるんだろうね。」

遠い目をしている二人。

「叶美ちゃん。俺、もう大丈夫ですよ。次はどこ行きますか?」

「え?また私が決めていいの?」

「うん。こうなったらやけくそで行ってやらあ!」

「あ、お兄ちゃん覚醒した。」

「え?覚醒って何!?」

「なんかの拍子に起こるんですけど、こうなるとどうも自分を曲げなくなるんですよね。」

「何それ…。」

「さあ、どこ行きますか!?」

「ええ…」

突然のことにたじろぎつつも。

「なら、次はメリーゴーランドなんてどう?」

「よし、行きましょう!」





















そんなこんなで遊びつくした三人。気付けば夜になっていた。

「ありゃ。いつの間にかこんな時間か。」

「そうだね。そろそろ"あれ"に乗ろうか!」

「あれ、とは?」

「いやいや日向くん。この時間に乗るものと言ったら一つしかないでしょ!」

「あっ。(察し)」

「そう!観覧車だよ!!」

夜。男女で観覧車。

「えっ…。それは…。」

流石の覚醒日向とはいえ、そんなカップルイベントとなると、尻込みしてしまう。

「ほら!せっかく来たんだから行こうよ!」

叶美の提案にあまり乗り気になれない日向に。

「お兄ちゃん、こっちこっち。」

少し離れた場所で手招きする光凛。

「なんだよ。」

「お兄ちゃん、あの観覧車の中で、告白しちゃいなよ。」

「えっ…?」

「叶美先輩、お兄ちゃんの告白待ちみたいよ?」

「は?なんでそんなこと…。」

「さっき本人から聞いた。あの人、結構ロマンチストみたいだから。観覧車の中で告白なんてしたらイチコロだよ!」

「…マジ?」

「マジマジ。さあお兄ちゃん。ここが男の見せ所だよ?」

その言葉に、暫く押し黙って。

「…わかった。こうなったら行くしかねえよな!」

「そうそう、その意気だよ!」

そういって、ボンと日向の背を叩く光凛。

「いってらっしゃい!」

「おう、行ってくる!」

そういって日向は、叶美の所に駆け戻った。

「お待たせ。じゃあ、行こうか!」

「…うん!でも、光凛ちゃんは?」

「ああ、あいつは待ってるらしいんで。とりあえず行こう。」

「おっけー。」

そういって二人は、観覧車の列に入っていった。















「はい、いってらっしゃいませ~!」

観覧車に乗った二人。

流石にこのシチュエーションでは、二人にも気まずい空気が流れていた。

「…」

「…」

「「あの!」」

まさかのハモリ。

「あ、どうぞ…」

「いや、そっちこそ先に…。」

「…じゃあ…。」

そういって、日向が叶美の目を見る。

「…叶美ちゃん。俺、あの夢の中で、頑張ってる叶美ちゃんの姿を見て…その…。」

途中で言葉を切ってしまったが、しっかりともう一度、彼女の目を見て。

「…好きになっていました!一個下なんて眼中にないかも知れないけど、良ければ付き合って下さい!」

言い切った。

「…私で、いいの?」

「うん。叶美ちゃんじゃなきゃ駄目なんだ。」

その言葉に。

「…よろしくお願いします!!」























「よし!やあっとくっついたよ…!」

「命、お前何してんだよ。」

「あでっ」

双眼鏡を覗く命にチョップする孝弘。

「急にここに行くなんて言うから、予定あわせんの大変だったんだぜ?ったく。そろそろ帰るぞ。」

「心得た!フフフ、明日は新カップル誕生会だねっ!孝弘氏!」

「意味わからん事言ってねえで、とっとと帰るぞ。」

「あ!あたしも一緒に帰ってもいい?」

「ん?お前って、あのいたずらっ子か。」

「光凛氏か!いいよ、一緒に帰ろう!」


















その後、いつものメンバーにいじられ倒されたのは、言うまでもない。









fin...。

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― 新着の感想 ―
[一言] ありがとうございましたぁぁぁぁぁぁあぁああぁぁぁぁぁ!!!
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