無貌の魔術師

"力を得るには、それ相応の対価が必要だ"

魔術という力が存在するこの世界では、その適性をもち、魔術師としての人生を望むすべての人間が、一度は必ず聞かされるフレーズだ。

彼もまた、例外なく自らの師に伝えられたし、そうしてそれを受け入れた。


何も持たない青年が苦労の末に手に入れた、本当になんてことのない薬師としての平穏。
しかしそれらは、土足で上がり込んできた第三者にいとも簡単に崩される。

自身を取り巻く謎に直面したとき、彼はーー。


これは決して強くはない一人の青年が、仲間たちと共に真実を求める、そんな物語。

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