フラワーズの過去話〜菜音羽編〜(前編)
「今日は誰も来ていないのね」
私は、頼んだパフェを食べながら、ふと、あの日のことを思い出した。
「アレがあったから、みんなと出会えたのよね」
あれは、中学三年生の四月ごろだったっけ・・・。
──────────────────────
「あ、あの、藤井さん」
ビクビクしながらクラスの女子が話し掛けてくる。
・・・そんなに怯えるなら、話し掛けなきゃいいのに。
「・・・何?」
出来るだけ不機嫌を装いながら答える。彼女には悪いけど、見本になってもらおう。
そうすれば、私に話し掛けるなんてこと、もう誰もしないと思うから。
事実、彼女に付き添いはいない。みんな、遠巻きに見ているだけだ。
彼女は、ビクゥ!とこっちが可哀想に思ってしまうほど怯え、手をキュッと握りしめた。
「・・・用がないなら私、帰りたいんだけど」
ガタッと立ち、鞄を持つ。
すると、彼女は慌てたように言う。
「えっと、その、こ、このあと遊びに行くんだけど、藤井さんも来ないかな〜なんて・・・」
「行かない」
彼女の申し出をバッサリ切り捨て、そのまま出口に向かう。
しかし、彼女は諦めずに話し掛けてくる。
「で、でも、藤井さん、いつも一人じゃない?だから、たまにはみんなで遊ばないかな?ほら、私、委員長だしさ、クラスみんなに仲良くなって欲しいんだ」
あぁ。そういえば委員長だったっけ。
いつも一人で居る私を可哀想に思い、いらないお節介を焼いてくれたわけだ。
「フッ、クククッ」
考えると、自然に笑いが漏れてきた。
「ふ、藤井さん?一緒に行ってくれるの?」
どう勘違いしたのか、私の笑いを肯定と受け取っているらしい。
「違うわよ」
最近読んだラノベじゃないけど。
「貴女のその考え方が、とっても面白くて」
私が貴女のその考え。
「だって・・・。みんなで仲良くなんて、出来るわけない、でしょ?」
壊してあげる。
「偽善者さん♪」
私は、固まる彼女を放置し、教室を出た。
お久しぶり?です。上裂麻織です。
今回は、菜音羽の過去に迫ってみました。
まだ前編ですけど。
ぶっちゃけちゃうと、日常会話のネタが思いつかなかったんです。
だから過去に逃げました。逃げましたとも。
今はあんな菜音羽が、過去だと結構シビアな感じです。
これからどうしてアレに変化していくのか、上裂にもわかりません。
好評、批評等のコメントお待ちしております。
著作権とかに引っ掛かったらどうしよう・・・。