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01 夢のはずだが
ごくたまに見る夢がある。
不思議な服を着ている。
だれかがよんでる。
振り向いたときに髪が頬にかかる。
ツヤツヤのみじかくてくろいかみ。
ここは、いったい何処なのだろう。
そうだ、これから「たいかい」をみるのだ。
以前からずっと楽しみにしていたのだ。
わくわくどきどきする。
柱の陰から、飛び出して来る者がいる。
おとこのこ?
何やら顔に黒い落書きがある。
ふくがきたない。
随分細い。
おとこのこがしゃべった。
「どうしてここにいるの?」
「……」
夢の中で自分はなんと答えたのだろう。思い出せない。




