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妻は"私"を愛してる

作者: 山本文治

「喜んでくれるだろうか?」


いつもなら8時に帰宅する私だが今日は大事な妻の誕生日なので仕事を早めに終わらせて駅前の洋菓子店で妻の大好きなイチゴが乗ったケーキと妻への日頃の感謝を込めたメッセージカードを添えた薔薇の花束を買い妻の待つ我が家へと足を向けた。

明日は妻のために有給を使ってある。


妻との出会いは高校生の時だった。私はその時高校2年生、妻は1年生1つ下の後輩。

授業が終わり下校するため教室を出ようとしたした時に妻に教室の前で呼び止められ


「入学式の時に見かけてからずっと好きでした!付き合ってください!」


いきなりの事で困惑した事を今でも覚えている。

妻は顔は童顔だが艶やかな腰まで伸びた黒髪長いまつ毛大きく垂れ目がちな瞳筋の通った高い鼻と雪の様にシミひとつない肌と整った顔立ちで身長はパッと見は中学生と間違いそうになる程小柄だが胸は制服をはち切らんとするほど主張をしている入学当初から私の学年でも噂される程愛らしい見た目をしていた。


初めてされた告白だったので初めは困惑した私だっだが妻も初めての告白で顔を林檎のように真っ赤に染めて熱くなった顔を冷やそうと手で顔をパタパタと仰いでいた仕草がとても可愛らしくすぐに恋に落ち


「私でよかったらよろしくお願いします」


と返事をしたすると妻は嬉しそうに涙を浮かべ

周りからは拍手や妻の告白に連れ添って来た女の子達に「おめでとう!」など祝福していたり「狙ってたのに!」とブーイングするクラスの男子もいた。

私と妻はそれから登下校を一緒にしたりデートを積み重ね1ヶ月でキスをするまでの仲になり半年にしてお互いの初めてを捧げた。


一線を越えそれからはほぼ毎日愛を囁き合いながら身体を重ねた。

場所は私の部屋だったり妻の部屋だったり時にはホテルでと。

私は性に興味がないものだと自分は思っていたがそんなことはなかったようだ。

そのまま付き合い続け同じ大学に入った時に同棲を始めてからは毎日休みの日はデート昼は学業夜は身体を求め合う毎日が続き自分が卒業するタイミングで


「私と結婚してください。生涯君を愛し必ず幸せにします!」


私から妻にプロポーズをし結ばれた。

私は卒業と同時に就職をして妻は卒業してから私の主婦妻となった。

入社当初は仕事で忙しく上司に怒られたりする時もあったが帰れば愛する妻がいると考えれば苦ではなかった。

その頃になると流石に毎日セックスをする体力も時間も無くなっていたが

妻には出来れば毎日貴方に抱いて欲しいと懇願され流石に毎日は無理で休みの日の前日の夜や休みの日に愛を確かめ合っていた。


それでも妻は寂しかったのだろう私が夜中目を覚ますと寝ている私に跨ってくる日もあった。

その時にやっと私は気づいた妻は性欲がかなり強いのだと、、、

そんな日々が続いたある日妻からお願い事をされ私は了承した。


それからは夜に妻が寝ている私を襲うことは無くなった。


そして私が22歳で妻が21歳の時結婚してからもう8年経ち私も30歳妻は今日29歳の誕生日を迎えたのである。


「ただいま」


玄関の扉を開けリビングのテーブルの上にケーキと妻へのプレゼントを置くと寝室から声が聞こえた。


「んっ、、、、ゆうやぁ♡、、もっと激しくしてぇ♡」


妻は激しく"ゆうや"を求めているせいか帰って来た事に気づいてないようなので寝室をノックする。


「ただいま」

すると妻はくぐもった声で

「あっ、、♡おかえりぃ、、、だっ♡だーりん♡」


と返事が聞こえたので終わったら妻は汗だくですぐにお風呂に入るだろうと考え風呂場へ浴槽にお湯を張りに行った。

浴室から戻ってくると全裸で汗だくの妻が顔を赤らめて恥ずかしそうに"ゆうや"と寝室から出て来たので


「汗をかいただろう?お風呂入ってさっぱりしておいで着替えも置いておいたよ。今日は君の誕生日だから君の大好きなイチゴのケーキを買ってきたんだ」


そういうと妻は


「ほんと!ありがとう!ダーリンだぁー好き!」


と言いながら私のほっぺにキスをしてから"ゆうや"と風呂場に向かっていった。

少しすると風呂場の方から


「"ゆうや"今日もい〜っぱい気持ちよくしてくれたから洗ってあげるね!」


と声が聞こえてからシャワーの音がして少しすると妻の可愛らしい鼻歌が聞こえて来た。

妻がお風呂に入ってる内に寝室の扉を開ける中からは蒸せ返るほどの妻の匂いと嗅ぎ慣れたタバコの臭いが充満していた。寝室の窓を開けて換気をしながら灰皿に山の様に積まれた吸い殻を捨てながら床に飛び散った妻の体液を拭きベッドのシーツを剥ぎ新しいシーツに変えリビングに戻った。


それから30分程経つとすっきりとした顔で可愛らしいパジャマに身を包んだ妻がリビングに戻ってきた。

"ゆうや"はまだ風呂場だろうか?


「ご飯仕込みはしてあるから少し待ってね!」


と言いながら長く艶のある髪を妻はドライヤーで乾かながらリビングの机に置かれたケーキの入った箱を見て嬉しそうな顔でキッチンに向かう。

少しするとキッチンから昔から変わらない子供のような満面の笑顔で妻は料理を運んでくる。

本当に妻は可愛い。付き合って初めて行ったデートで見せてくれた笑顔で私は完全に妻に落ちたのだ。


「今日一日ダーリンの事考えてたんだぁ♡だからダーリンが大好きな唐揚げこんなに作っちゃったぁ♡いっ〜ぱい食べて明日は一日中いっ〜ぱい私を愛してね♡」


それからは部屋の電気を消してケーキに刺した蝋燭の火を妻がつま先立ちになりながら必死に「ふーっ!ふーっ!」と消す姿に微笑ましくて少し笑ってしまい妻に怒られながらシャンパンを開け妻の料理を2人で食べ食後にケーキをワンホール妻が


「ケーキは別腹だもん!」


と背中を逸らし大きな胸をはらながら可愛らしくドヤ顔を決めていた。


2人でシャンパンを飲みながら妻が明日はどんなプレイをしようか?そういえば実家から高校の時の制服送ってもらったから明日はこれ着てしようね!と楽しそう喋っている。

高校の制服を着ても妻は全然おかしくない位似合うのだろう。

普通に2人で居酒屋などに行っても妻は年齢確認されるくらい告白して来た当時と何ら変わらない童顔ですごく可愛らしいから。


気づけば時間も10時をまわり


「ふぁ〜っ、、、今何時ぃ?」

「今10時だよ」

「そろそろ寝ようかな、、、あっ寝室汚したまんまだったぁ!どーしよう?」

「寝室なら換気もしたし床の汚れも拭いておいたしシーツも変えておいたよ」

「ほんとぅ!ありがとー!」

「寝るなら寝室の窓を閉めてねまだ春先で冷えるから」

「うん!おやすみぃ!」


そう言い残し妻は私の頬に軽いキスをして寝室へと入って行きすぐにスヤスヤと寝息が聞こえて来た。

私は食器をキッチンに運び洗い物を済まし日課になりつつあるタバコを吸う為ベランダへと向かった。

口にタバコを咥え火をつける。

真っ暗な街並みに街頭の明かり商店の明かりそして真っ暗な空には満点の星空が見えてこの景色が私は好きだ。

タバコを吸い出したのは大学生になった頃だったかそんな事を考えながら煙を吐く。

タバコの火を消し部屋に戻り着替えを持って風呂場へ向かう。

浴室の扉を開けるとやっぱり"ゆうや"はそこにいた。

"ゆうや"を横目に見ながら私はシャワーを浴び体を洗い湯船に浸かる。


そして毎日見てよく知っている"ゆうや"に


「お疲れ様、今日も妻を満足させてくれてありがとう」


と声をかける。

返事なんて帰ってこない。

だって





ただのディルドなんだから。



付き合い出した時は妻は私の事を"ゆうや"と下の名前で読んでいたが結婚してからはダーリンと呼ぶ様になった。

結婚した当初に

「いつでもダーリンをそばに感じていたいしダーリンのしか知らないけどダーリンの以外のじゃ嫌なの」

と妻からお願いされ作られた私の元気な状態のムスコで形を取って作られたディルド。

私の名前"ゆうや"とディルドに妻の可愛らしい文字で書かれている。大事に使われているのだろうもう7年も使われているのにまだ壊れそうな気配を感じない。

コレを作ってから休みは私が平日の昼間はこの"ゆうや"が妻を満足させている。


ただ最近"ゆうや"と書かれたディルドをまじまじと見ながら思うことがある。


いつか妻が20代の1番元気だった過去の自分"ゆうや"に寝取られるのではないかと、、、


早く"ゆうや"が壊れてくれないかと今日も心の中で祈るのだった。

お話を初めて書いたので大変読みづらいと思います。

アナタの頭の片隅に少しでも残ってもらえたら嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] コレも一つの愛の形ですね。
[一言] 結婚生活を維持するっていうのも大変なのだなと思いました。 ですが、そこに可愛さを感じてしまうのは無関係だからでしょうかね。 主人公からしたら、たまったものじゃないかと感じました、
2022/11/28 18:05 退会済み
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