803話 俺はお前の味方さ
「もちろん、それだけで『シスター』というジョブが失われるわけではないが……。ジョブレベルが上がりにくくなれば、教会にとって打撃は大きいだろう?」
「……」
「お前の孫娘であるシフォンだって無関係じゃないぜ? いや、むしろダメージが大きくなるだろう。聖職者系のジョブレベルが上がっていく前に貞操を失えば、その後の育成が大変になるからな」
「……な、なんてことを……!!」
ザルードが顔を青ざめさせる。
その反応、実に素晴らしい。
「まだまだあるぜ? お前が信者を前に演説している際に、服を全て奪ってやろうか? お前じゃなくて、女性司祭とかでもいいぜ。そうすりゃ、貞淑な信者どもでも暴走する奴が出てくるかもな」
「なっ!? あ、あなたは……!!」
ザルードがさらに驚愕する。
――ここらが潮時だな。
あまり脅し過ぎたら、本格的に敵対することになりそうだ。
俺はザルードの耳元に口を寄せ、囁くように言葉を続ける。
「安心しろって。俺はお前の味方さ、ザルード。俺の目的は、教会と敵対することなんかじゃない」
「う……。は、はい……」
「お前も知っている通り、俺はウルゴ陛下から開拓の指令を受けているんだよ。絶対に失敗することはできない。いや、そんな消極的な目標じゃないな。必ず成功させなければいけない。なるべく早く――『なるはや』でな」
「……」
ザルードは緊張した面持ちで次の言葉を待っている。
俺はニヤリと笑いながら、言葉を続ける。




