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791話 ずいぶんと可愛らしい子だな

「ちょっと待ってくれ」


 俺は立ち上がり、彼女を呼び止める。

 だが、その瞬間にザルード大司教が声を上げた。


「エウロス卿! 今は大切な話をしていたはずです! 子どもに構っている場合ではありません!!」


「……ああ、そうだな」


 俺は大きく息を吐き、座り直す。

 シフォンの俺への怯えた態度。

 ザルードの孫娘への冷たい態度。

 何か腑に落ちないところがある。

 しかし確かに、今は開拓事業に関する大切な話をしていたところだ。

 まだ幼いと言ってもいい少女に構っている場合ではない。


「話を戻そうか。俺たち『悠久の風』の強さについてだが……」


「エウロス卿、私はあなたの実力を認めています。だからこそ、開拓が一段落して安全が確立できた後で、教会関係者を派遣すると言っているのです」


 話は平行線のままだ。

 やはり大司教。

 単に粘り強く交渉するだけでは、譲歩してくれない。


 ここはやはり、俺の秘密を明かすか……。

 いや、その前に少し世間話でもしておこう。

 ひょっとしたら、世間話で仲良くなれば譲歩を引き出せるかもしれない。


「さっきの……ええと、シフォンちゃんと言ったか」


「……彼女が何か?」


「ずいぶんと可愛らしい子だな」


「……それがどうしたというのですか」


「いや、別に。ただ、可愛い女の子は宝物だからな。ザルードにとっても、最も可愛い存在なんじゃないか?」


「……」


 ザルードは黙り込んでしまった。

 彼の眉間に深いしわが寄る。

 俺は言葉を続けた。

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