774話 道案内の浮浪児-3
「よっしゃ! それで、どこに案内しましょうか? 酒場にしますか? アニキ!」
鉄貨5枚から2枚に値切られた(?)というのに、少年は元気だ。
まぁ、質を考えなければ、鉄貨2枚でも食費の足しぐらいにはなるのかもしれない。
俺はこの世界に来て、食う金に困ったことはない。
あまり下の方の相場感というものは分からないのだ。
「そうだな……酒場もいいが……。他に何か、オススメの観光名所とかはないのか?」
「観光ですか? ええっと……そうだ! 教会なんてどうです? この街の教会には女神様が祀られているんです! それがまた凄い美人の女神様なんですよ! きっとアニキも気に入ると思います!!」
「ほう……」
女神様か。
俺も夢の中で会ったことがある。
エルカの町で、『毒蛇団』を掃討するためにいろいろと準備している時にだ。
(教会に行くのも悪くないかもしれないな……)
夢の中で、俺は女神様にボコボコにやられてしまった。
どちらかと言えば、あまりいい思い出ではない。
だが同時に、少しばかり気持ちのいい夢でもあった。
新しく『神と交わりかけし者』や『神の天敵』といった称号を手に入れたことも踏まえると、まぁ悪くない経験だったとも言えるだろう。




