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773話 道案内の浮浪児-2
「うっ……! な、ならさ。鉄貨2枚にするよ!」
「……ああ、分かった。それでいい」
なぜか安くなってしまった。
鉄貨5枚でも安いぐらいなのに、鉄貨2枚になるとは。
これぐらいのレベルになれば、道案内なんかよりも地面に落ちている貨幣を頑張って探した方が、いくらか稼げるような気もする。
(……あ、だがそれはマズイか)
この世界は、犯罪者に対して厳しい。
俺が『黒狼団』や『毒蛇団』の面々をろくに取り調べもせずにぶっ殺した時も、非難の声は一切なく称賛されたほどだ。
そんな世界で、子どもが地面に落ちている貨幣を拾い集めていたらどうなるか?
純粋に行為だけを見れば悪人とまでは言えない。
だが、見るからに怪しいことをしているのはマズイ。
スリとか強盗として疑われる可能性は高いと思われる。
そして、疑われたら最後だ。
子どもであろうと、身寄りのない者には容赦ない尋問が行われることになるだろう。
精神力の低い子どもなら、していない罪まであっさりと自白してしまうリスクは高い。




