771話 『悠久の風』会議-3
「俺がここまで来れたのは、みんなのおかげだよ。みんながいなかったら、今頃どうなっていたか分からない」
「……えへへ」
「あはは。照れちゃうね」
「なんか、くすぐったいのです」
「へへっ。褒めても何も出ねぇーぞ」
シルヴィ、ユヅキ、ミナ、リンが照れ笑いする。
他の面々も同様だ。
彼女らの笑顔を見て、俺は思った。
(……やっぱり、彼女たちは最高だ)
心の底から思う。
俺は、彼女たちのために頑張ろうと。
そしてついでに、世界滅亡の危機も回避しよう。
「よし、それじゃあ早速、エルカ西方へ向かう準備を始めよう。食料や住居は、現地調達でどうにかなるはずだ。となれば、最も必要なのは人材になると思う」
「……人手は必要。でも、ティータの知り合いに連絡を取るのは大変。アルフヘイムまで遠いから……」
「わたくしも似たようなものですわね。王都に滞在しているアイゼンシュタイン家の連絡員を通しても、すぐには来れないでしょう」
ティータとローズが言う。
彼女たちはそれぞれ、良い家柄の出身だ。
コネを使えば、優秀な人材を集めることもできるかもしれない。
だが、今回は時間が惜しい。
「それは分かっていたことだ。事前にある程度の話は通してくれているんだろう? なら、俺たちに少し遅れて現地入りしてくれれば十分さ。今は、王都から俺たちと共に直接エルカに向かってくれる仲間を集めてくれ。あまり多すぎるのも移動が大変だが、初期人員が俺たちだけってのも困るからな」
「分かったぜ、コウタ親分」
「……えっと。分かりました。あたしも調合ギルドをあたってみます」
「私は冒険者ギルドに行きますにゃ!」
こうして、俺たちの西方開拓に向けた準備が始まった。
まずは、信頼できそうな人手を集めていかなければならない。
いい感じの人材がいればスカウトすることにしよう。




