711話 決着
「そう上手くいくかね?」
騎士団長が鋭い連撃を繰り出してくる。
対し、俺は防御に徹しながら反撃の機会を窺っていた。
「ふはははは! 口は達者だが、防戦一方だな!! 私の強さが分かったのなら、大人しく降参しろ!!」
騎士団長が勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
だが、俺はそれに答えず――
「――【アクセル】」
「何っ!?」
俺は特殊ジョブ『英雄』のアクティブスキルを発動した。
自身の素早さを爆発的に上昇させる効果を持つ。
これにより、俺は騎士団長の猛攻を掻い潜って背後に回り込んだ。
「な、なにぃ!?」
「スピードがご自慢のようだが、俺もなかなかのもんだよな?」
「くっ……!!」
騎士団長が慌てて振り返ろうとするも、もう遅い。
俺は木刀に魔力を込め、騎士団長の頭部めがけて振り下ろした。
「ぐはっ!!」
騎士団長が力なく倒れる。
そして――カウントが始まった。
「1……2……3……4……5……」
カウントが進む中、俺は騎士団長を見下す。
騎士団長というだけあって、なかなか強かったな。
しかし、チート持ちの俺の敵ではない。
「……10! そこまで! 勝者はエウロス卿とする!!」
審判のウルゴ陛下が宣言する。
こうして、俺と騎士団長の決闘は幕を下ろしたのだった。




