649話 アスター騎士爵との雑談
俺とアスター騎士爵を乗せた馬車が走り出してすぐのこと――
「――ところで、あの女性たちとはどういった関係なのでしょうか? 皆さん、かなりの美人さんでしたが」
唐突に、アスター騎士爵がそんなことを聞いてきた。
「ああ……彼女たちは俺のパーティメンバーだよ」
「パーティメンバーですか……それはまた随分とお若い女性ばかりですね」
「まぁな。色々と事情があるんだよ」
「ほぉ……。例えばどのような?」
アスター騎士爵が続けて尋ねてくる。
興味本位なのか、あるいは場を繋げようとしてくれているのか……。
なんにせよ、別に隠すことでもないので説明してやろう。
「……俺以外の男が加入したとするだろ? 当然、野営のテントは別になるわけだが――」
「ええ、もちろんですとも。当然です。男女が同じテントでは、間違いが起こってしまいますからね」
「そうだな。それで、その男が1人だけ別のテントで寝ることにしよう。すると、どうなると思う?」
「む……? 1人だけ、ですか? エウロス卿も合わせて、男性は2人になるのでは?」
「え? 俺はもちろん、女性陣のテントで寝るが」
何を今さら。
俺はハーレムの主として、常に彼女たちの中心にいる。
そこから離れるなんて考えられない。
「そうなのですか?」
「当然だろう?」
「ええっと、エウロス卿は実は女性だったとか?」
「なぜそうなる?」
「女性陣のテントで男性が寝るとなると、間違いが生じてしまうのでは……」




