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637話 酔っ払い

(うんうん、いい傾向だ)


 俺は満足しつつ続ける。


「それは良かった。ところで、もうずいぶんと酔ってしまっているようだが?」


「そうですね……。とても美味しいのですが、度数が高いようでして……」


「確かにな。普通の人にとっては強すぎるかもしれない」


 そう言いながら、彼女に顔を近づけて匂いを嗅ぐ俺。

 随分とアルコール臭が強いように思える。


「あぁっ……。そ、そんなに近くで嗅がれたら恥ずかしいですっ……!」


 頬を赤らめながらそんなことを言うタニア。

 先ほどから妙に艶っぽい表情を見せるようになった気がするが気のせいだろうか?

 まぁいいや。

 とりあえず続きを進めよう。


「ほら、これでも飲んで酔いを覚ますといい」


 そう言って、テーブルの上に置いてあった水をコップに注ぐ俺。

 それを見た彼女は、首を傾げながら言った。


「えっ……? あ、ありがとうございます……?」


 不思議そうにしながらも、素直に受け取る彼女。

 それを口に含んだ瞬間――


「……!? こ、これ、水じゃないですぅ~!!」


 そう叫ぶなり、ゴホゴホと咳き込み始めた。


「おおっと、すまない。うっかり間違えてしまったみたいだ。それは透明な蒸留酒だな」


 わざとらしく謝る俺だったが、実のところわざとである。

 せっかく女性が適度に酔っているのに、敢えて素面に戻すような真似はしないのだ。

 そんなことをしたら興醒めしてしまうからな。


「うぅ~。ひっく。酔いが回ってきちゃいましたぁ~」


「仕方ない、そろそろ出ようか。――ウェイター、会計を」


 俺は近くを歩いていた店員を呼びつけると、金貨を渡して会計を済ませる。


「では行こうか」


 こうして、俺とタニアは夜の街に消えていった。

 約束を反故にして、彼女の体を楽しんだことは言うまでもない。

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