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ボクっ娘ヒロイン登場

 このユニコーンの里には、様々な特殊能力を持った一角獣が住んでいる。

 その中でも特に目立つのが老師バスタードだろう。

 現役時代は、ここ大陸極西部のツーノッパ地域から極東部の島国シッポンまでを旅し、後に魔王四天王の1人を撃破する活躍をしている。


 更に、彼自身だけでなく子供たちも優秀だ。

 産駒57頭のうち魔族を討ち取った者は7頭。うち1頭は魔将軍さえ撃破している。


「おはようございます」

「誰かと思えば、コンドコソトレルの小倅か」

「お久しぶりです老師!」

「ククリから聞いたときは驚いたぞ。まさか養蜂に興味を持つ若者が現れるとはな」

「これからは重要な技術ですよ」

「ふむ……」

 老師は少し厳しい表情をした。


「ハチは見かけ以上に難しい生き物だ。ポイントと引き換えれば手足のように動く……というワケにはいかんぞ」

「わかっています。それでも小生は養蜂がしたい!」

「ふむ……なるほど」


 老師は少し考え込んだ。

「グラ、ちょっと来なさい」

 姿を見せたのは、一人称が僕で有名なグラディウスだった。

 彼女は、里一番の美女……とまではいかないけれど美しい牝馬だ。栗色の毛並みには艶があり、前脚と後脚が1本ずつ白い毛で覆われている。


「はーい……って、カッツ!?」

「カッツよ、彼女は私の孫のグラディウスだ……って、知っているよな」

「ええ、同級生は17頭しかいませんからね」

 正直に言えば、老師の子孫はたくさんいるから、グラディウスもそうだと言われるまでわからなかったけど……


「彼女に養蜂のことは一通り教えてあるし、人間に変身もできる。その代わりと言っては何だが……」

 老師が何を言いたいのかすぐに察しがついた。

「グラディウスがポイントを稼げるように……ということですね」

「察しが良くて助かる。こういう内政系が得意分野の馬は、なかなかユニコーンに昇格できんからな」


「よろしく頼むよ~」

「こちらこそ」

 老師もにっこりと笑った。

「じゃあ、私は滝にでもうたれてくるから、後はお前たちで上手くやってくれ」

「ありがとうございます!」

 小生とグラディウスは、老師を見送るとお互いを眺めた。


「それにしても、カッツも大きくなったね~」

「君こそ、牝馬とは思えないくらいたくましくなったよ」

「ふふふふ……僕も早く、カッツのように角を生やさないとね~」

 小生はふと疑問に思った。

「ところで、同級生で一角獣になったのって、何頭くらいなんだろう?」

「うーん……里に戻ってきたのは5頭だけど、ユニコーンになっていたのは君だけなんじゃないかな?」


 小生は何とも馬社会の難しさを感じた。

 17頭も同じ年の馬がいて、戻ってきた者さえ5頭しかいなかったのである。

「……そうかぁ」

 小生たちの横を、今年生まれた仔馬たちが跳ねるように走り抜けていった。


「そういえば、僕たちもそろそろ……自分の食べる分くらいは稼がないといけない年だね~」

 黙って頷いた。小生たちは人間で言えば18歳に当たる年齢だ。


「とりあえず明日の夜に出発しようと思うから、そっちも準備を整えてくれ」

「わかった~」

 グラディウスと組めたのは幸いだった。

 他の牝馬だと、どう話しかけたらいいかわからないことがあるけど、彼女は僕ッ娘だけあり、牡馬のようにふるまってくれるから、こちらも接しやすい。

【バスタードからのお願い】


 皆さま、ここまで読んで下さりありがとうございます。

 単刀直入に申します。☆☆☆☆☆を★★★★★に変えて頂けないでしょうか? もうすでにやって下さった方には……くどくなってしまって申し訳ない。

 我がボクっ娘孫とちゃっかり者のカッツ君の活躍を、今度も楽しみにしてくだされ。


 次回は……5話旅立ち。旅か、また極東の島国シッポンに行きたいものだ。

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