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エイン村へ

遅くなってすみせん。3話はもっと早く出します。

01/27 改正

村→エイン

王都→ディアン

 聖剣と契約した少女はレギン村を出て王都に向かうことを決めた。この村に聖剣の契約者がいると魔神に知られてしまったらわずかに生き残った村の人々も危険に晒される。





 さらにこの村には両親との思い出がたくさんある。これ以上破壊されるのは見るに耐えない。そんなことを考えながら両親と住んでいた家で王都ディアンへ向けての荷作りをしていた。





「よし、これで完了」そう言ってバックの紐を引っ張り、自身の肩に背負った。そして家から出る直前、後ろを振り返り「行ってきます」と小さく呟く。





 「いってらっしゃい」今は無き両親がそんなように言ったような気がする。すこし泣きそうになりながらもやさしくほほえみ、彼女は生まれ育った村を後にした。




 


そして最初の目的地であり、もっとも近いエイン村目指して歩き始めた。
















 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「ねぇ」「なに?」「あなた以外に聖剣って存在するの?」





「しないよ、どうして?」「ただ気になっただけ」





「まぁいいや」「これは僕を作り出した神から聞いた話なんだけど、魔神に契約者ごと消滅させられたらしいよ。それで人類が滅亡の危機に直面したから急遽、僕を作り出したみたい」





「つまり現在(いま)聖剣はこの世の中に僕しかいない」





「全く笑えないよね」グラムは自嘲気味に言った。「へぇ、そうなんだ」たいして興味無さそうに返す。「ところで君って聖剣についてどれくらい知ってる?」





「うーん、凄まじい力を秘めてるってことくらいかな?」「一応正解だね、簡潔に言うと契約者のみに限ってだけどね」「忘れてた・・・」「思い出してくれたならいいさ・・・・・」






「じゃあ、僕のことをしっかり説明しよう」






「まずさっき君が言った通り契約者に限り凄まじい力を発揮できるってこと」





「つぎに魔神を封印する唯一の手段なこと」

「ま、まってもしかしてあなたって人類の最終兵器っていうやつじゃ・・・」






「うん、そうだよ」それを当たり前のように肯定する。






「うそ・・・・・でしょ?」「だーかーら、ほんとだって」グラムはすこし拗ねたように言う。「あなたがなぜ私と契約を結んだのかほんと理解できない」そう言って空を仰ぐ。






「はぁ・・・・・契約の前にも言ったはずだけど僕は正しい心を持つ人の前にしか姿を現さないんだってば!」






「正しい心を持つ人なら他にもいたはず、どうして私なの?特になにかに秀でているわけでもないのに・・・」






「だから相棒との約束なんだよ」






「ほんとにそれだけ?」腰にかかっている聖剣(かれ)じぃーっと見つめる。「まぁ、それ以外にもあるけど・・・現時点では秘密にしておこうか」「それくらい教えてくれてもいいじゃない!」







「嫌だね。君がある程度強くなったら話してあげる」「ほんとね?その言葉忘れないでね!」

「わかった、わかった」






「ところでさっきの話のつづきをはなしてもいいかい?」彼女は無言でうなずいた。






「最後になるけど、いかなる傷でも治癒することができるってこと。死んで無ければの話だけどね」

「これくらいかな?」






「それはずるいとしかいいようがない。いや流石は聖剣と言ったところなの?」







「まぁどっちでもいいけどね」グラムはたいして興味なさそうに言う。






「さて最初に話した【契約者は凄まじい力を行使できる】ことについて補足をするよ。






「実はほんとの意味で発揮できるってことじゃないんだよね」

「どうゆうこと?」「まぁ使ってみればわかるさ。じゃあ僕を鞘から抜いて適当に振ってみてよ。そうだな、人がいなさそうな君から見て左手の方向にしてみて」





「わかった」彼女はそう言い、水平に剣を振り抜いた。






 瞬間、彼女の振り抜いた剣の軌跡をたどって斬撃が発生する。「ザン」そんな音を立てて。彼女から50メートル以内の木々がすべて切り裂かれた。







「ほえっ?」思わずそう呟く。






「契約したばっかだからこんなもんか」「契約したばっかりでこの威力とか・・・笑えないよ」そう言った彼女の頬は引きつっていた。






「ちなみに先代の勇者だといまの斬撃の10倍以上は斬撃を飛ばすことができるよ」






「・・・」






「一旦それは置いといて、じゃあ質問だよ。なぜ君の斬撃は先代よりも飛ばないんだと思う?」






「経験の差?」






「もちろんそれもあるし、剣に扱い慣れてないせいからでもある。でも残念はずれだね。君は作用・反作用って聞いたことあるかい?」






「なにそれ?」






「例えば君の目の前に壁があったとする。その壁を君は拳で殴りつけたとしよう。そこで壁が壊れない場合、君の身体には壁を殴りつけた衝撃と同等の衝撃が返ってくるっていうものさ」






「なるほど。あなたが言いたいのは、私の肉体が先代に劣っているため衝撃を受けきれなくてあなた本来の力を引き出せてないってことね」





「そうそう、そゆこと。君は少し抜けてるところあるけど物分かりはいいね」





「少し抜けてるところがあるのは余計よ! つまり斬撃に耐えられるように体を鍛えればいいってことね?」「うん」







「具体的になにをすればいいの?、筋トレとか?」「そうなんだけど、基礎体力づくりが先だね。どんなに強靭な肉体があったところで体力が無ければ意味ないからね。でもひとまずはディアンについてからにしよう。拠点が無ければ話にならないし、敵は魔族だけとは限らないから」




 「?」




「今のところは気にしなくていいよ。とりあえずディアンへ向かおうか」「わかった」彼女はそういって再び歩き始めた。

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