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 ある日、カナコは「最近、Eなの」と突然、思い出したかのように言った。

 サイズで言えばBであることを知っている俺は確実な見栄だと思っていたし、そんな彼女が可愛いさえと感じた。


 額にEの文字が入っているのはご愛敬だろう。

 Mの文字だと魔人とかになってすごく危険だが、Eだとフライパンに具材を投入ときに「ワン・ツー・ドーン!」と叫ぶくらいだ。


「さあ、できたよどんくん」

 だれだよ、どんくんって。

「おねえさん、うまくできたかなあ?」

 まあ、うまいほうじゃね?

「じゃあ、どんくん、歌ってみて!」

 いや、なんで歌うんだよ。

 結局、歌った。

 コンピューターおばあちゃんを。


 まあそういうやりとりはだいたい十五分から三十分くらいで終わってしまう。


 気がついたときにはおれの額にもEの字が書かれていた。


「ジェシーおじさん、こんにちわ」

「ははは。悪い子だミシェル、こっちへおいで!」

 とまあ、ふたりなのにとてもフルハウスだ。

 カナコはD.J.になったりステファニーになったりしてキッチンの小麦粉とかを無意味にまき散らした。おれはスリッパをマイク代わりにしておはようサンフランシスコの司会をする。


 そのあと、急にパッチワークをはじめたり、イタリア語のレッスンが始まった。

 俺には興味がなかった。


 近くのコンビニへ行って帰ってくると家中がピタゴラスイッチになっていた。

 俺が玄関の扉を開けたキッカケでビー玉やらが動き出す。

 成功するとカナコは「やったねワクワクさん」と俺に向かって言った。


 夜中になると動かなくなった。意外と早い時間に終わってしまうのだ。

 

 次の日、カナコは俺に金を無心した。


 おれは財布から三千円を出してカナコに渡した。


 受信料らしい。

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