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病気


「じゃ…っぱり……なく……」


何を話しているのだろうか。

もうしばらくちゃんと音を聞いていない。


「さーちゃん、ほちょ…つけましょ…」


補聴器かな。


「お、音は…聞こえるの…?」


そう私が聞くとお母さんはうなずいた。


「じゃあ…つけるよ」











「紗綾……?」


愛海だ、久しぶりな感じがする。


「んーなにー?」

「それってさ…」


愛海の指さす方向には私の耳があって、


「補聴器?」


見慣れてないであろう機械の名前を言った。


「私、なんか病気みたいで」

「…え」


そんな顔しないでよ。


「大丈夫だよ!死ぬわけじゃないんだから!」


私が悲しくなるんだから。


「ほーら!愛海元気だして!」


やめてってば。


「…知らなかった」

「あ、うん。誰にも言ってなかったからね」


心配なんてかけたくなかったから。


「はやく教室いこ?」

「…うん」





まだ、泣かないで。



私も泣かない。



悲しくなんてない。


まだ話せる、聞こえる。




涙は



最後のお別れまでとっておこう?








❮10月6日❯

紗綾が久しぶりに学校に来た、嬉しかったけれど病気だって聞いて言葉に表せないほどの悲しさに溺れた。

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