表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/49

第47話 再びゴラク塔へ

 天馬に乗って王都に向かう。外はもう日が暗くなっているが、12時までのタイムリミットまではかなり時間がある。

 王子様はゴラク塔に幽閉されている。多分、リュバンもそこへ助けに行ったのだろう。だからまずはゴラク塔に行って王子様を救出することにした。もしかしてそこでリュバンの消息が分かるかもしれない。

 本来なら塔の様子がわかった方がいいのだが、今はそれを調べる手がない。


(スピリットがいてくれたら・・・)


 スピリットケガでしばらく動けない。もしいてくれたら何かと都合がよかったのだが、今はそんなことを言っておられない。とにかくゴラク塔に行くしかない。


 ゴラク塔は以前来たことがあるから中の様子はわかっている。多分、王子様は最上階に監禁されているはずだ。そこに行くには塔の中の階段をひたすら上るしかないのだが・・・。

 天馬でやすやすと塀を越えるとゴラク塔は目の前だ。塔の周りには警備の兵がびっしり並んでいる。


「侵入者だ!」


 兵士たちが束になって私に向かってくる。だがそんなのは物の数ではない。すぐに天馬を降りて剣を抜いて振り回していく。スピードが違うから私の剣は面白いように兵士をとらえる。それで兵士たちは次々に気絶していった。ここまでは順調だ。だが中はもっと警備が厳重なはずだ。気を引き締めて入り口から入って行く。

 中は燈火が少しだけで薄暗い。その中で兵士たちが息を殺して待ち構えている。だがその気配を肌で感じることができる。私が前に進むたびに兵士たちが剣を抜いて飛び出してきた。


「バサ! バサ! バサ!」


 私は斬られる前にすべて剣で突いていく。兵士たちは次々に気を失って倒れ、辺りはしんとなった。


(すべて倒した・・・いや、違う!)


 まだ殺気が辺りに充満していた。圧迫するようなこの気配が感じられる。これは・・・


「おまえだったのか! 生きていたのだな。相変わらず見事な腕だ」


 少し離れたところにジョーカーが待ち受けていたのだ。やはりこの男が私の前に立ちはだかる。これで3回目だ。前回は不覚を取った。だが今回は絶対に負けない・・・。

 ジョーカーはゆっくり歩いて近づいてきた。その物腰に一分の隙もない。


「あれでは助かったとはな。殺し損ねたようだ。運のよい奴だ!」

「あれしきのことで私は死なない!」

「ふふふ。おまえが生きていて俺はうれしいぞ! おまえをまた剣で斬れるのだからな!」

「今度は前のようにいかない! ここを通してもらうわ!」

「それは俺を倒してからだ!」


 ジョーカーがさっと剣を抜いて駆け寄ってきた。右手の紅い剣が薄暗い空間に鈍く光る。彼は剣を頭上まで振り上げると、力いっぱいに私の頭に向けて振り下ろした。


「カキーン」


 鋭い金属音が響き渡る。私はなんとかその一撃を剣で受け止めた。

 続いてジョーカーは連続して斬りつけてくる。だがその剣筋は見えている。その隙をついて私は剣で反撃に転じた。戦っているうちに私は強くなっているのだ。


「おのれ! こしゃくな!」


 ジョーカーはがむしゃらになって攻撃してくる。以前のような余裕はない。力みまで見られる。こうなれば私に分がある。

 私は後方宙がえりを打ちながらジョーカーの剣を避けた。するとムキになって突っ込んでくる。そこで懐に入り、剣で突いた。


「うう・・・」


 ジョーカーは無念の表情を浮かべながらその場に倒れた。ついに私はジョーカーに勝つことができたのだ。


「ふうっ・・・」


 私は額の汗をぬぐった。だが勝利に浸っている余裕はない。この塔の最上階にいる王子様を助けねばならない。

 ジョーカーを倒せばもう大きな障害はないだろう。あとはこの長い階段を上るだけ・・・。だが時間をかけていられない。この前のように時間切れになったらおしまいだ。

 私は剣をムチモードに変更した。すると刃の部分がしなやかな長いムチになる。


「ムチよ! 伸びよ!」


 私は叫びながらムチを上方に振り上げた。するとムチは伸びていき、最上階近くの階段の手すりに絡みついた。


「ムチよ! 縮め!」


 するとムチは縮んでいく。私はムチを右手でしっかり握り、そのまま引き上げられていった。これで苦労することなく上ることができた。


「あとはこの鉄の扉だけ」


 私の前には前は破れなかった鉄の扉がある。だが今度は破れるはずだ。


「王子様! 聞こえますか? シンデレラです! 助けに来ました!」


 すると声が聞こえた。


「シンデレラか! 私だ! スピカだ!」


 声が聞こえた。確かに王子様だ。


「この鉄の扉を破ります。離れていてください!」


 私は剣のモードを最大破壊にした。すると厚くて大きな刃に代わり、持ち手が太く長くなった。これを大きく振り上げて反動をつけて振り下ろす。


「バーン!」


 ものすごい破壊力だ。鉄の扉が吹っ飛んだ。もうもうと土煙が上がる。それを越えて部屋の中に入った。


「シンデレラ! 来てくれたのか!」


 王子様が駆け寄ろうとした時、その床に急に魔法陣が現れた。複雑な模様で明るい光を放っている。


(一体、何?)


 するとその魔法陣から一人の男が現れた。それは・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ