第13話[死体]
キラーを全滅させたあと、空中に画面が現れた。
「アジトへ向かってくれ」
俺達は集まったあと、敵のアジトへ向かった。
アジトに着くと、中に入った。
違法研究所の中。
中に入ると、当たり前だが研究機材が置かれていた。前来たアジトと違い、機械は新しかった。
廊下を進んでいくと、女と女の子の話し声が聞こえてきた。
「あんた!簡単に侵入されたの⁉」
「ご、ごめん、マリー」
俺達は近くで話を聞いていた。
「次こそは、ここは、絶対に通さないから!」
俺は話を聞いて思った。
(あっさりと通れたんだけど・・・)
俺はみんなの方を見ると、みんなも同じことを思っていたのか微妙な表情をしていた。
「いやっ、だから!
ここが侵入されてるって言ってんのよ‼」
「⁉」
俺達はその言葉を聞いて驚いた。
「‼」
「入ってらっしゃい。
いるんでしょ?」
俺達は二人の前に姿を現すと、「・・・・・・」女を警戒した。
マリオネット。
マネルン。
ボスが話してた敵だ。
俺は考えたあとマリオネットに冷静に聞いた。
「・・・なんで化け物を生み出しているんですか?」
マリオネットは答えた。
「こっちにはこっちの事情ってもんがあんのよ。
それはあんた達だって同じでしょう?
・・・だから、目的を邪魔するあんた達を排除する・・・」
マリオネットは、パチン、と指で音を鳴らした。
俺達のうしろから、なにかが現れた。
それは、人間(子供達)の死体だった。
「キャハハハハ‼
あんた達はここでくたばるのよ〜♪」
俺がマリオネットを再び警戒すると、マリオネットは、両手を前に出し、指を奇妙に動かしだした。
セキとコウはなにかに気づいたのか、叫んだ。
「うしろだ‼」
俺達は二人の言葉を聞いて、うしろを振り向いた。
人間(子供達)の死体が動いていた。
「なっ⁉どういうことだ?
・・・・・・魔装武器か⁉」
死体が俺達に襲いかかってきた。
死体を傷つけるわけにもいかなかった。
(避けながら策を考えないと・・・!)
ヨルとセキはアサを庇っていた。
マリオネットの指の動きに合わせて死体は動いていた。
(・・・まさか、指で操っているのか⁉)
俺はベニに言った。
「あいつを狙え! ・・・マリオネットを‼」
「・・・わかった!」
ベニはマリオネットのところへ走って行った。
ベニはマリオネットを止めようとした。
マリオネットは叫んだ。
「あんたの腕の見せどころよ‼」
「待ってました!♪」
マネルンがベニに向かって襲いかかった。
「クッ、これじゃあ止められない!」
ベニはマリオネットへの妨害をしようとしたが、邪魔された。
セキは、呟いた。
「こいつらどうせ死んでるんだ。
斬っていいだろうが・・・⁉」
俺は大声で言った。
「ダメだ。
亡くなった人の遺族に返さないと・・・!」
セキは、「面倒くせぇ・・・‼」と言い、アサを庇いながら避けていた。
ツバキは、今の状況で信じられない事を言ってきた。
「う〜ん・・・。
・・・・・・打つ手なしか。
じゃあ・・・、俺はこちら側につくよ」
俺達は、ツバキの唐突な言葉に信じられず、一瞬だけ動揺してしまった。
「は?」
俺は言葉の意味に気づくと、驚いた。
「はあぁぁぁあ⁉」
俺を含め、コウとべ二とセキとヨルはツバキを、あり得ない、という目で見ていた。