第2話 思考停止!!!
恐らく、「こんな展開、他作品で見たことあるよー」っていう意見がかなり多いと思います。作者が自分でこういう話を描いてみたい!ってなっただけなので、許して貰えるとありがたいですo_<
ハーレムにならないように、ご都合展開を入れまくっていきます
「おーおー、また今日もすごい人気だなぁ」
悠真は、「霞姫」を見て苦笑して言う。
「霞姫」。本人の名前が滝川 霞であることや、まるで霞を思わせる銀に伸びた髪の毛と透き通るように綺麗な肌からその2つ名がついた。背は俺より少し低いくらいで、同年代の女子と比べたらきっと高い方だろう。髪は見ただけでも艶感を感じられて、ストレートハーフアップで少しだけ上品にまとまっている。
さらに、さも当然かのように顔もとってもお綺麗である。
「か、霞姫!数学の分からないところを教えて欲しくて…!」
「ふふ、いいですよ。どこが分からないのですか?」
容姿の良い彼女は、なんと性格も良い。これがご都合主義とやらなのだろうか?
思わず見とれていると、悠真が大声で呼んでくる。
「おぉい!啓人!」
「うわわわわ、どうした悠真」
「間抜けな声出しやがって……お前、ほんとに霞姫に惚れてるよなぁ」
彼女のことが気にならない訳が無い。性格◎、スタイル◎、容姿◎。男子の脳を破壊する三原則が揃っている。しかし、「惚れているか」と言われると、少し違う気がしている。自分にとっては彼女は間違いなく高嶺の花で、届かないところにいる。そもそも諦めが着いているので、自分にとって霞姫は観賞用だ。
「…別に、可愛い以上の感情なんて持ってないさ」
「素直になりゃいいのに…」
「残念ながら、これが素直な感情だ」
悠真は俺の言葉に苦笑する。そんな話をしていたら、教室に担任が入ってきてホームルームが始まるのだった。
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学校が終わって、家に帰る。みんなと比べて、啓人の家は学校から少し離れていて、電車で通っている。
故に一緒に登下校する仲間なんていない。いつもぼっちで帰っている。自分の家がある通りに出たところで、ため息が聞こえる。外でため息が聞こえるなんて、相当でかいため息だったのだろう。ため息の方向を見るとそこには、体育座りして顔を俯かせている銀髪の少女がいた。
声をかけようか悩む。なにか家庭の事情だとしたら他人が関わるべきでは無いし、隣の家だからと言ってこの少女と仲がいいわけじゃない。
しかし…
俺はすでに立ち止まってしまった。ここで逃げたら…薄情な人間だと思われてしまうかもしれない。学校以外で用事がない限り外には出ない啓人だが、近所の人と仲が悪いのも嫌だった。どうしたもんかと頭を悩ませていると、少女は顔を上げる。そして…目が合った。
「…………本川さん…?」
「……え?」
混乱混乱!我頭大混乱故思考停止!
教室で何度も見とれた顔。その少女は━━━━━
「………………霞姫?」