第18話 ムードメーカーの悩み
更新、遅れて申し訳ないです
お昼ご飯の時間も終わり、先程のゲームの続き…
ではなく、なんと3人で勉強会をしていた。
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15分前の事だ。
料理や食事の後片付けは霞が、先程ゲームをしていた時に食べていたお菓子の片付けは悠真が手伝ってくれた。
本来なら俺がやるべきなのだが、彼らに押されきってしまった。正直めんどくさいのでとてもありがたかった。
俺と悠真で3人で楽しめる別のゲームソフトを選んでいると、霞の不思議そうにする声が聞こえてきた。
「これ、週末課題ですか?どちらも途中なようですが…」
「「げっ」」
「なんですかげって」
俺と悠真は、正直課題はもう忘れたかった。いや、忘れちゃダメなんだけど、できるだけ考えたくなかった。霞は苦笑した後、カウンターに置いていた俺達の勉強道具をテーブルに持ってくる。
「手伝いますから、さっさと終わらせましょう」
「ど、どうする悠真」
「やだ、ゲームしたい」
「啓人君は!もちろんやりますよね」
「っ………やります」
「あー!裏切り者!!」
突然顔を急接近させてくる霞にたじろぎ、思わず了承してしまう。間髪入れずに悠真の抗議が飛んでくる。
ゲームもやりたかったが、週末課題は今日か明日には終わらせないといけないので、やる気のあるうちにさっさとやる方がいいだろう。
勉強会を提案してきた霞も課題はまだ手をつけていないみたいなので、うちで一緒にやることになった。
そして今に至る。先程俺と悠真で躓いた問題は、霞に教えてもらった。
考え方が分からなかったり、単純に公式を覚えていなかったりした問題も、彼女は馬鹿にすることなく丁寧に教えてくれる。
結局、霞の加わった勉強会は、彼女の活躍であっけなく終わるのだった。
「ね?さっさと終わらす方が楽でしょう?」
「霞がいなければこんなに早く終わらなかったけど…。手伝ってくれてありがとうな」
「ふふん、また一緒にやりましょうね」
「滝川さんありがとう!…はぁ」
悠真は霞にお礼を言った後、口には出さないものの、落ち込んだ様子を見せてため息をついた。
「どうした?」「どうしたんですか?」
「え、あ、いや…啓人には昼飯作ってもらったし、滝川さんには課題手伝ってもらったけど、俺は何も出来てないなってさ…」
悠真は言いづらそうに言った。普段は明るい性格で、場の雰囲気を良い方へ持って行ってくれる彼だからこそ、あまり悩みを打ち明けることに慣れていないのだろう。
俺と霞が無言でいると、悠真が慌てたように言葉を続けた。
「いやいや、やっぱ忘れてくれ!別に悩むことでもなかったしな」
「ほんとですよ」
悠真の言葉に霞が続いた。
「そんなことで悩まなくていいです。啓人君には啓人君の、私には私の、そして南谷さんには南谷さんの長所があるでしょう!例えば、学校にいる時、私に絡んでくる男子を制止してくれるのはいつも南谷さんです。啓人君はなーんにもしてくれません」
「!?…ごめん」
いきなり俺に飛び火して驚いたが、今は悠真を元気づけるのが先なので突っ込まないでおこう。
「それに、今日のこの集まりだって、南谷さんが提案しなければなかったわけでしょう?これは行動力がある証拠です」
「そうそう、おかげでめんどくさかった課題が早いうちに終わったしな」
「…ははっ」
俺と霞の話が終わると、悠真の顔に笑顔が戻った。なんだかスッキリした顔だ。
「俺はいい友達を持ったもんだなぁ」
「…!…友達」
「ん、友達じゃなかったか?」
「いえ!友達です!」
友達という言葉に強く反応した霞。
俺以外の男子の友達が彼女にできたことを嬉しく思い…何故か少しだけ、ほんの少しだけ、モヤモヤしたりする。
「あ、俺そろそろ塾行かんと〜…」
突然悠真はそんなことを言い出した。もう悩んではいないみたいで、安心だ。
悠真は少し前、テストの成績があまりにも悪かったことから親から塾に半強制的に行かされているらしい。
「一旦家に寄ってから塾行くから、ちょっと早いけど帰るな」
「了解、駅まで送るよ」
「私も一緒に行きたいです」
「あーいいよそんなの。それより、滝川さん」
「なんでしょうか?」
「さっきのやつ、な」
「えっあっ」
さっきのやつ………?
悠真がそう口にした途端、霞の顔が赤くなって狼狽えている。
そして、こっちをチラチラ見てくる。
え、一体何が待ってるんだ。
「また学校でなー」
思考をめぐらしていたら、玄関から声が聞こえた。いつの間にか帰る用意を済ませて玄関に行ったらしい。
「おう、塾頑張れよー」
「南谷さんさよならー」
「じゃあな!」
騒がしいやつがいなくなって、
家には俺と霞だけが残った。
塾に強制的に行かせたら成績が伸びる子って多分世の中数える程度しかいないと思う
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