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エピローグ
注意
この話は本編である「星命」のえげつねぇネタバレを含みます。ご注意ください。
「ってな感じだね」
ある日の午後、萬屋の屋上にて、メイはラビアに旧世界の事を教わるついでに、前生の話を聞いていた。
「その皐月さんって人…素敵な方だったんですね」
「うん。僕の…最初の友達だよ。アイツの賭けに乗ったあの日の僕へ…最高の賛辞を送りたいくらいだ」
そして、少しの沈黙の後にメイが言う。
「…ラビアさんって、輪廻転生を信じてますか?」
「いきなり何さ」
「4000年前にも同じ事を聞かれたんですよね?だったら、何か意見の変化とかがあったりするのかな…って思いまして」
「僕はこの目で見た物しか信じないし、信じたい物しか信じないよ」
乾いた笑いと共に答えるラビアは、メイに一瞬目を向ける。すると、彼は少し驚いたような表情をしてから呟く。
「……例えそれが、目の前にある物だとしてもね」
「ラビアさん…?」
「いや、なんでもないよ」
その時の彼の目元は、少し光って見えた。




