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あの日の僕へ  作者: Isel
10/13

第十話 文化祭…?

ちなみにこの作品

前日譚だけではなく日常系作品の練習も兼ねています

すごく難しい

8月の下旬。本っ当に何も無く夏休みが終わり、クラス内は新たな話題で盛り上がっていた。それは文化祭である。文化祭の話自体は夏休み前から出ていたのだが、まだ何をやるかは決まっていなかった。今日はその話し合いである。

「それでは、周りの人と案を出し合ってみてください」

「文化祭か…」

「ミヤミヤって前の学校の文化祭はどんなだったの?」

「普通に飯作って売ってたな」

「うわっ普通」

「悪いかよ」

クラス中から話し声が聞こえて来る中、様々な出し物が提案される。

「焼きそば作るのはどうでしょうか?」

(いいんじゃねぇの)

「コーヒーカップとか作るのは?」

(どうやってやるんだそれ)

「競馬!」

(競馬!?)

数々の案に対して宮上は心の中で反応している。その時、1人の生徒が言った。

「お化け屋敷はどうでしょうか?」

(お化け屋敷って…)

ホラー系のものが嫌いな宮上は少し嫌そうな表情になる…が、

「いいじゃん!やろうやろう!」

そんな声が、クラス中から聞こえて来た。何とノリの良いクラスだ。

(マジか…)

こうしてホラー嫌いの宮上は、ホラーを作る仕事に従事する事になった。そしてその日の帰り道…

「ミヤミヤ元気ないじゃん。どしたの?」

「俺ホラー嫌いなんだよな…」

そして、少しの沈黙の後に宮上は言う。

「…まぁいいか。どうせ最後の文化祭だしな」

「……うん」

宮上の余命は、4月の時点で『長くても1年』である。まだ半年以上残ってはいるが、宮上と同じく皐月も夏休みの間にそれを実感していた。

そして、翌日から文化祭に向けた準備が始まった。

「教室中に黒いカーテン付けるんだな」

「その方が暗くなるんだって。雰囲気出るよね〜」

「あっ、ミヤミヤ君!ちょっと手伝ってほしいんだけど…」

「うぃ」

死ぬ程気の抜けた返事と共に、宮上はカーテンを貼り付ける作業を手伝いに行く。

「…これ見た目より難しいな」

宮上は別に不器用な訳ではないのだが、その作業には苦戦していた。教室の天井にガムテープでカーテンを貼り付けるのだが、何が面倒なのかと言うと、まずカーテンがビニール製なのだ。少しでもテープを貼り間違えれば、当然剥がさなければならない。その度に、少しずつカーテンが破けてゆくのだ。

「うわ危ねっ」

それだけではない。今、宮上は何の上で作業をしているのか、想像出来るだろうか。そう。教卓の上に立っているのである。単純にとんでもなく不安定な場所に立っている事と、前述した要素によって、この作業の難易度はかなり高くなっていた。

「がんばれミヤミヤ〜」

「がんばれミヤミヤ君」

「お前らも手伝え!!」

「叫ぶとカーテン千切れるよ?」

「クソがぁ!」

キレながらも何とか作業を進め、カーテン以外の準備を徐々に進行していった。その時の宮上は、4月とは比べ物にならないほど明るい表情をしていたという。

そして月日は流れ、10月の上旬。とうとう文化祭の本番がやってきた……のだが。

「…いない」

皐月はいつにも増して落ち着きがなかった。その理由はただ1つ。いつも怠そうに登校していた宮上が、この日に限って姿を見せていないのである。

「風邪でも引いたのかな…?」

そう思う事にして、文化祭の1日目が始まった。

その日は結局、宮上が登校してくる事は無かった。皐月の脳内に悪い予感が流れ出す。皐月は急いで宮上の家へ向かった。


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