ブロック機能にはもっとも重要なものが足りない ~どうしてブロックを多用しないのか~
どうしてブロックを多用しないのか、という話。
※レビューを頂きました。ありがとうございます。
「どうしてブロックしないんだ?」
「そんなのブロックすればいいのに」
そういうことをたまに言われる。
どうしてそういう話になるのか、というと。
なろうである程度、作品が読まれるようになってくると、感想欄に、反対意見、反論、否定、攻撃的意見、誹謗中傷など、作者にとってなかなか苦痛な感想が書かれるようになるのですよ。
そういう感想を書かれるようになると、最初に書いたような声かけを頂く訳です。
「どうしてブロックしないんだ?」
「そんなのブロックすればいいのに」
心配して下さって、本当にありがとうございます。逆に申し訳ない気持ちでいっぱいです。別にブロックしないんじゃなくて、ブロックしても気持ち的に、だから何? という感じなんですよね。その点については後述します。
ただ、こういった感想は、ある意味では健全で、ある意味では不健全だと思う。それはもう、心から思います。
世の中にはいろ~んな人がいる訳であって、全員が賛成とか、全員が反対とかってことの方が珍しい。だから、自分が書いた作品に、否定的な人も当然、存在していて当たり前だし、そういう世の中の方が健全だと思う。間違いもあるだろうし。
でも、それをわざわざ、なろうの感想欄に書き残そうっていうのは、私もたまにやりますから、大きな声では言えないのですけれど、ネットの闇というか、匿名の怖さというか、そういう意味ではとても不健全だと思う訳です。
まあ、ブロック機能は、何度かクリックすれば使えるので、使えばいいって話はよくわかります。簡単に使えますよ。もちろん使い方も知ってます。少数ですが、ブロックしてますし。
でも、めったに使いません。ゼロではないです。めったに使いません。
「どうしてブロックしないんだ?」
その問いへの答えは、「なろうのブロック機能には、もっとも大切なものが欠けている」と考えているから、です。
まず、なろうのブロック機能について確認します。
ブロックすると、
・お気に入りユーザ登録ができなくなる。
・ブックマーク登録ができなくなる。
・メッセージを送れなくなる。
・感想を書けなくなる。
・レビューを書けなくなる。
・活動報告へのコメントが書けなくなる。
・誤字報告ができなくなる。
・以上の行為を行おうとすると、ブロックされていることを教えてもらえる。
とまあ、こういう感じです。
もっとも大切なものが、ない、ですよね?
ブロックされた読者は、作者に拒絶されて、お気に入りにできなくて、ブクマできなくて、メッセージ届かなくて、感想書けなくて、レビュー書けなくて、コメント書けなくて、誤字も伝えられないんですけど、一番重要な「拒絶」はここに含まれてないんですよ。
もう、何が足りないのか、わかりましたよね?
私が、この読者はブロックしたい……そう思ったとしたら、それは「拒絶」したい訳であって、お気に入りとか、ブクマとか、メッセとか、感想とか、レビューとか、コメとか、誤字とかよりも、何よりも。
……私の作品を読んでほしくない。
そう思う訳です。
残念ながら、現行のなろうのブロックユーザ設定では、さっき書いたことが全てで、ブロックしても、作品そのものは読めちゃう訳ですよ。
根本的な拒絶はなろうの運営が認めていないんです。
正直、
……そんなブロックなら別にいらんかな。
と思っています(あくまでも個人の感想です)。
相手を拒絶したいと思っても、それができない訳です。
一番ほしいのは、「逆ミュート機能」なんですよ。
ブロックしたいとまで思わせる読者には、「この人には読んでほしくない」と思うのが私の中の普通です(あくまでも個人の感想です)。
さらに言えば、現行のブロック機能では、全然、抑止力が足りないけれど、「逆ミュート機能」付きのブロックに変われば、困った感想とかの抑止力になるとさえ、思っています。
ブロックされたら、途中まで読んでた作品を読めなくなるんだから、書き込む前に考える可能性は少しでも高くなると思うんですよ。
もちろん、「逆ミュート機能」が付いたとしても、ログアウトして読めば、普通に読めるとは思います。
ただ、もし、そこまでして読もうとする作品だったら、その作者にブロックされたと考えると、もう、逆に笑っちゃいますよね。
もし、この機能が追加されたとして、感想で気分を害されて、その読者をブロックして奮起し、なろうのランキングを駄文で埋め尽くして成り上がったなろうワナビ作者がいたとしたら、リアルざまあ物の小説になりますよ。
『クソ感想にブロックかけて奮起したワナビのなろう成り上がり ~あの毒者、ブロックされてるから、今頃ランキングが全部なろう運営からのブロックメッセージになっとるわwwww~』
みたいな。こんなタイトルのざまあ物を読みたい訳ではないですが。
まあ、まとめると。
ブロック機能にはもっとも重要なものが足りない。
そういうことです。
もちろん、このエッセイに対しても、賛否両論、あるはずですよね。