~花火~
また、一緒に観たかったな。
夏祭りの花火大会…君が天国に旅立ってあの時十六歳だった俺も来月の誕生日で五一歳……
天国での暮らしは如何ですか……
俺は今でも覚えています。缶チューハイとイカ焼き片手に当時本当に未成年だった俺よりも子供みたいに燥いでいた君を忘れようとどれだけ努力しても無理でした……
普段はものすごく物静かな君だったよね……けど…俺の事となると人が変わったかのように怒ってたよね……
実はあれ結構キレた君をなだめるの苦労したんだよ……
けど…あの夜一緒に行った花火大会で無邪気に燥ぐ君を見ていたらその時の苦労も花火と一緒に消えたかな……
君が今一度現世に還ってくれるならまた…観たいなあの時観た大輪の花火を……