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王都崩壊

今回はあまり戦闘はありません

決戦を行う前日の夜、ララはそれを見てしまい朝早くに全員を会議に呼び出した

「・・・もう私の能力は知っているはずなので詳細は省きますが・・・城が崩れる夢を見ました」

その言葉を聞いた瞬間に全員が驚きの表情を浮かべており子供達だけが状況を理解出来なかった

「そんなに城が崩れるのっておかしな事なのか?そこが戦場になるなら当たり前だと思うんだけど」

テンテコの言う通り城に攻め込もうというのだから崩落する危険性がないわけではない

しかしみんなはララの言葉が教えてくれたもう一つの真実について分かっていたのだ

「確かに城に攻め込むとは言ったが俺達人間の力で城を破壊なんて出来るわけがない・・・

 ましてや巨人の戦闘ならあんな場所で戦う必要もないだろうしな・・・

 つまり状況として説明できるのは・・・城は崩れるんじゃなくて崩されるんだって事だ」

それを聞いてようやくテンテコはどうしてみんながここまで慌てているのかを理解できた

彼らはもはや城を捨ててもいいという考えの元で今回の戦闘を行おうとしており

「・・・もう城には・・・フェウはおろか誰一人として残ってはいない・・・!!」

その事実はこれから攻め込もうとしている城には誰もいない事を指していた

「・・・これは改めて計画を練り直す必要がありそうですな・・・後手に回されてしまったがな」

本当ならば自分達が先手を取ってあまり街などに被害を出さないで勝利する事を考えていたが

どうやら向こうの方が策士として一枚上手だったようだ

「そうですね・・・まずは再び斥候を出して情報を集めるようにしましょう

 城が崩落したからと行ってフェウが王都を出たという保証がない」

ナオマサの言う通りいくら城が崩れたとしてもそれでフェウがここにいないという理由はない

そこで改めて斥候を出してフェウの所在についてを調べようと思った時だった

「急報!たった今、姫様の仰られていた通り城が崩落しました!」

兵士の一人が会議していたテントに入ってきて先ほどのララが言っていた通りに城が崩落した事を伝える

「姫の予想が当たったがまさかこれほどまでに早い段階で来るとは・・・!

 これではフェウの所在についてを調べている時間もない・・・!」

城を捨てた教団と反乱軍の兵士達はおそらくここを目指して攻め込んでくるのは明白だろう

つまりこの先手の取り合いに関しては完全にこちらの完敗という事に他ならなかった



「先鋒隊はセッペン将軍にお任せして私達はここで指示を出していたいと思います・・・

 そしてシン達には遊撃部隊として少数で本陣・・・つまりは王都に向かってくれ!」

ナオマサはこれから向かってくる部隊を全て引き受けて囮となり

その間にシン達が王都に乗り込むように指示を出して後手に回った不利を取り戻そうとする

「分かった!それじゃあ行ってくる!フェウに一泡吹かせてやるぜ!」

シン達はこれまでの因縁を全て終わらせようとフェウがいるかもしれない王都に向かう

そんな中でララはそんな彼の背中を見て言い知れぬ不安を感じ取っていた

まるで罠に自ら飛び込んでしまうようなそんな不安を感じながらララは見送るしか出来なかった

一方でナオマサの方もどうしてフェウがこんな手を打ってくるのか謎だった

確かに教団に属しており今では敵同士になってしまっているがそれでも彼の事はよく知っている

だからこそこんな色々と犠牲にするような奇策にまるでついていけていなかった

(もしかしてこれはフェウの考えている作戦ではないのか?だとしたらまだ裏には真打がいる?!)

そしてナオマサが出した結論はそもそもこの作戦はフェウの考えたものではないという事だった

それならば先ほどから彼らしくない奇策の連続にも説明がつく

しかし一番の問題はその相手がここまでの奇策を仕掛けて一体何を狙っているのか

(ここまでの奇策で私達の動きを止める事は出来たが実際に被害は出ていない

 つまりこれまでの行動は全て陽動という事になるが・・・狙いは一体誰だ?)

ここまでの作戦が全て陽動だというのならば狙いが一体誰なのか

それが分からなくてはおそらく相手の先手を取る事など出来ない

(一番の狙いは姫様だとは分かっているが・・・

 この戦力差では下手に作戦を考えても握りつぶされるだけ・・・

 となればここにいない誰かを狙っているという事になるが・・・!まさか!!)

ここにいない者が狙いだと気がついた時にナオマサは最悪の可能性についてを考えていた

彼らに取って最も警戒するべきものはこれだけの戦力でもなければおそらくララの魔法でもない

「奴らの狙いは・・・初めからディパシーの時を超える能力を封じる事か・・・!」

そう・・・教団が狙っていたのは他でもないディパシーの時を超える能力だった



そんな事とは全く知らずにシン達はこっそりと王都に近づいていた

しかし異様な気配を感じ取ってはいたのかシンとクロトは最大まで警戒していた

(おかしい・・・フェウがいるかどうかどころか教団の兵士の姿すら見えない・・・)

実は先ほどから人の気配があるかどうかを探っているのだか全くその気配はなく

まるで王都が捨てられているのではないかと錯覚してしまうほどだった

「・・・これは罠に嵌められた可能性が高いな・・・退くか?」

クロトの言う通りここまで人の気配がないと罠の可能性が高くむやみに突っ込むのは危険だろう

しかしせめて相手の狙いが何かなのか分からない限りは迂闊に動くのも危険なのは間違いない

(このまま突っ込むかそれとも退くか・・・いずれにしても相手の狙い通りになりそうだ・・・)

おそらくここからどちらに動いたとしても相手にとって狙い通りの行動になるだろう

それはつまりここにきた時点で既にシン達は負けていると言う事でもあった

しかしここからでも十分に挽回は出来るはずだとシンは決意を固めた

「ここは王都に入り込もう・・・!もしかしたら何か手がかりがあるかもしれない・・・!」

罠だと分かっていながらもシンは王都に乗り込む事を決意した

「分かった・・・!それじゃあカライとヒョウカはここに残っていてくれ

 万が一が起こった場合は俺達を置いて何が起こったのかを伝えに迎え」

シンとクロトは万が一に備えてカライとヒョウカを残して王都の中へと入っていった

中に入るとやはり全くと言っていいほど人の姿はなく完全にもぬけの殻だった

「やはりと言うべきか・・・どうやら俺達は完全に無駄足を踏んでしまったと言う事だな」

その様子を見てクロトは完全に向こうに嵌められてしまったと考えていると

二人はすぐに何か異様な気配がすぐそこまで迫っている事に気がついた

「この気配・・・地下から何かが飛び出してくる?!」

シンとクロトはすぐさま巨人を呼び出して後ろに下がると先ほどまで自分達がいた場所から

かなり長い首が姿を見せるとそこから更に胴体まで姿を現しその姿は完全に魔物だった

「まさか俺達が魔物の気配を逃すとはな・・・!しかも不意打ちとは・・・!!」

シン達はその魔物と戦う為に戦闘態勢に入るがここで一つ疑問が生まれてしまった



(・・・こいつ・・・どうして今になって姿を見せたんだ・・・?)



そしてその疑問はそのすぐ後で解決する事になってしまった



「?!」

シンはいつの間にかディパシーの後ろに何かが回り込んでいた事に気がついたが

残念ながら気づくのに少し遅く逃げる事は出来ないと悟ったシンは

「跳べっ!ディパシー!!」

最大の切り札であり時を超える能力を使って時を遡りその攻撃を防いだ

「後ろに見えない敵が居たのか!!通りで簡単に魔物が姿を現したわけか・・・!!」

目の前にいる魔物は存在自体が既に陽動でありシン達がそちらに集中している間に

後ろから見えない敵が不意打ちで仕留めるという暗殺の奇策だったのだ

『やはり防がれたか・・・だがこれでお前達の切り札は切られた・・・後はあいつに任せるとしよう』

そんな声が聞こえると先ほどまでシン達に刺さっていた殺気が嘘のように消えていた

「逃げられた・・・いや・・・この場合は見逃されたというべきだな・・・」

間違いなく姿の見えなかった敵は自分達よりも格上だという事はクロトにも理解できた

おそらくその実力は三魔将の一人であるラフェルと同じかそれ以上

つまりは先ほどの人物もラフェルと同じ三魔将の一人だという事なのだろう

「・・・とにかく今は目の前にいるこいつを倒すのが先決だ・・・!」

シンとクロトは目に前にいる魔物を一瞬で倒し終わるとそのまま崩壊した城へと向かう

すると崩れた城の前にはフェウの裏切りの加担した大臣が縛り付けられており

その縛られているロープにおそらくはフェウから手紙がつけられていた

「・・・こいつどうする?」

ここまでされると元凶には変わりないのだがなんか可哀想にも思えてくるので

とりあえずは後回しにしてシンはフェウからの手紙を読む

「・・・なるほどね・・・どうやら真っ向からの総力戦を望んでるみたいだぜ?」

そう言ってシンは先ほど自分が見ていた手紙をクロトにも見せる

そこには王都より少し離れた平原に陣を構えておりそこで今までの決着をつけると言うものだった

「流石に騎士団長になっただけの事はあるな・・・あくまでも真っ向勝負を望むか・・・」

そのやり方にクロトは敵でありながらその心意気に関心すると同時に先ほどの事を思い出していた



(あいつ・・・先ほどの奇襲はディパシーの時を超える能力を使わせるためか・・・!

 つまり今のシンはもう相手の裏をかくことが出来なくなってしまったと言う事・・・

 果たしてそんな状態の中で六柱官のリーダーであるフェウを倒せるのか?)

クロトは先ほどの見えない敵が何を狙っていたのかその見当がついていたようで

その作戦通りに動いてしまったシンはまさしく本当の実力で戦わなくてはいけなくなった

しかしその相手は六柱官の中でも最強でありそのリーダーでもあるフェウ

真正面からの戦闘で本当に勝てるかどうか不安に思っていたが

「・・・そんな心配は無用みたいだな・・・」

シンの真っ直ぐな目を見てその心配は一切必要なかったのだと悟っていた

いよいよ決戦の舞台が整いフェウとの戦が始まろうとしていたが

果たして時を超える能力が使えないシンは勝てるのだろうか?!

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