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聖都ウヴィア

ようやく最後の六柱官のいるウヴィアに向かいます!

あれからしばらくしてようやく巡礼の旅、最後の村へとやって来たシン達

そこでも情報を集めてシン達はその事実を見て対応に困っていた

「・・・おそらく首都付近に拠点を構えているとは考えていたが・・・まさかな・・・」

シン達が対応に困ってしまうのも無理はなく

これまでの魔物の大量発生は全て首都のウヴィアから起こっていたのだ

「ここまで大胆に行動しているとはな・・・疑われないという絶対の自信というわけか

 ・・・しかしどうするんだ?

 このままだと敵の本拠地に突撃しに行かなくてはいけないみたいだが・・・」

確かにクロトの言う通りこれまで魔物の大量発生を調べていたのは

あくまでも最後の六柱官が誰なのかを調べる為でありそれを使って大義名分を得る為だ

しかし今の現状ではその大義名分はないし最後の六柱官が誰なのかすら分かっていない

そんな中で敵の本拠地であろう首都に入るのは明らかな自殺行為に等しい

これには流石のナオマサもどうするべきなのか頭を悩ませていた

(ここまでの情報が集まっている以上・・・首都で何か良からぬ事をしているのは間違いないし

 それを暴く事さえ出来れば信者達の心を動かす事も出来るかもしれないが・・・

 果たして本当に証拠となるようなものが出るかどうか・・・

 それにもしかしたら開き直って首都に魔物を放たれる可能性も十分にある・・・)

既に教団は民からの信頼を失ってもいいと考えておりそうなれば首都に魔物を放つ事もあり得る

そうなってしまえばこちらは彼らを大義名分を得られる事にはなるが同時に民を守らなくてはいけなくなる

残念ながらそこまでの戦力がナオマサ達にあるわけもなくおそらくは無惨に蹂躙される事になるだろう

それだけは絶対に避けなくてはいけないのでナオマサは他に策がないかを考える

「・・・なぁ・・・気づいたんだけどさ・・・

 教団の連中はどうやって首都にいる人間にバレないように魔物を外に放していたんだ?」

するとシンが今更になって気になっていた魔物を首都の外に放つ方法について疑問に思っていた

それを聞いてナオマサ達もその事については考えていなかったと思い少しだけ考えてみる

そしてその答えが分かった瞬間にナオマサ達は彼らの悪事をこっそりと暴く方法を思いついた



「そうか・・・!どこかに教団の実験場へと繋がる隠し通路があるはずだ!

 それを使えば逆にこちらから奴らの拠点に潜り込んで悪事の証拠を掴める!

 問題は二つ・・・あのシスターと通路の中か・・・」

おそらくは今まで考えていた中で唯一の方法だと言えるだろうがここで二つの問題が出てきた

一つはシスター・アカリについての対応だった

これまでの旅はウヴィアに入る為に同行していた旅なのでもう意味はないのだが

かといって彼女を放っておくわけにも行かないので誰かを同行させなくてはいけない

つまり外で教団についてを調べる者と彼女の護衛という二組に別れなくてはいけないのだ

そしてもう一つの問題はその教団について調べる者達が侵入するルート

それは同時に彼らが大量に出た魔物を解き放つ場所でもあるという事だ

危険な事は間違いなくかなりの手練れでなくては彼らの場所まで辿り着く事すら出来ないだろう

(となるとやはり拠点攻略には最低でも三人は必要になってくるな・・・)

ナオマサは組み分けをどうするかを考えていたが正直な話、今の戦力では圧倒的に足りないのが現状だった

姫であるララを守るのもそうなのだが本拠地に侵入する組の人数も足りない

しかしこのまま放置しておけば彼らが本当に首都の人間を襲い始めるのも時間の問題だろう

(・・・ここは多少危険でもギリギリの人数でやりくりするしかないか・・・)

人数による危険はある程度覚悟の上でナオマサは組み分けを決める事にした

「とにかくまずは姫様達と合流しその上で今の話をお聞かせるする・・・いいな?」

その為にはまずララ達にもこの事を知らせなくてはならないと思い

シン達は教会で祈りを捧げているララ達に合流しに向かう

そして合流を果たすとアカリのいないところで先ほど話していた事を教えた

「そうですか・・・やはりウヴィアに行かないとこの事態を止める事は出来ないのですね」

どうやらララも薄々ではあるが結局はウヴィアに行かない事には

この事件を止める事は出来ないと考えていたようだ

「皆さん・・・たとえどんな危険んが待っていようと必ず彼らの企みを止めてください!」

ララは自分が危険になるのを承知でみんなに教団の企みを止めてほしいとお願いする



「・・・分かった・・・ララがそういうのなら俺達はその意志に答えるだけだ!

 それじゃあ早速、教団の拠点に向かう組とシスターの護衛を分けようぜ!」



「では拠点にはシン、カライ、クロト、テンテコに向かってもらう

 残ったヒョウカとマイマイそして私で姫様とシスターの護衛を務める」

大型の魔物もいるかもしれないので

拠点に侵入するのは巨人に乗れる三人に鍵を開けるテンテコを含めて四人

シスターの護衛には怪しまれる可能性が少ないヒョウカとマイマイにナオマサと布陣になった

「すまないな・・・大型の魔物が相手では私は逆に足手纏いになってしまう・・・」

本来ならばナオマサも拠点へと侵入する組に加わりたかったのだが魔物との戦闘があるのでは

巨人に乗る事の出来ない彼は逆に足手纏いになってしまうので申し訳ないながらも今回は辞退した

「別にいいって!その代わりあのシスターとララの事は頼んだぜ!」

しかしシン達はその事に対して怒ってはおらずむしろララ達の事をしっかり守るように告げる

「そうだな・・・分かった!こちらは任せてお前達は全力で暴れてこい!」

それを聞いてナオマサは要らぬ世話を焼かせてしまったと思いシン達の背中を押した

シン達はそれを感じながら村を後にしてウヴィアへと繋がる道を探しに向かう

「さて・・・それでは私達はシスターの元に向かい正規のルートからウヴィアに向かいましょう」

四人の姿が見えなくなるとナオマサ達はシスターの元に向かい彼女を連れてウヴィアへと向かう

「そうですか・・・シン様達は魔物を倒しにその巣への向かったのですね・・・

 すいません・・・私を守ってもらう為に皆様をバラバラにしてしまって・・・」

道中でアカリはララから嘘の事情を聞かされて自分の所為で二手に分かれてしまった事を謝罪する

「気にしないでください

 まだ怪我の治りきっていないアカリさんを放っておくなんて出来ませんし

 それに私達が一緒にいなくてもシン達ならばきっと大丈夫です」

そう・・・ララはシン達の事を何も心配などしていなかった

これまで一緒に旅をしてきたからこそ彼らがどれほど強いのかを理解しているからだ

だからこそララはアカリに何の心配もしなくていいし悔やむ必要がない事も教える

「・・・本当に皆様の事を信頼しているのですね・・・では私も信じます・・・!

 皆様が無事に魔物の巣を壊してこの国に再び平穏が戻ってくる事を・・・!」



一方その頃、シン達は魔物が来た方向を辿っていき

その先にあるであろうウヴィアに繋がる隠し通路を探していた

「う〜ん・・・魔物が通ったルートつってもかなり範囲が広いからな〜・・・

 おまけに見た目では絶対に分からない細工とかもされてるだろうしかなり苦労するかもな」

シンはこれまでに辿ってきた地図を頼りにウヴィアに繋がる隠し通路を探すが

その範囲はかなり大きく四人で探しても見つけられるかどうかは五分五分だった

「・・・!お〜い!こっちに何かあるぞ〜!」

するとテンテコが何かを見つけたようでシン達を呼び寄せるとクロトがテンテコの足を止めさせた

「これ以上は行かない方がいい・・・どうやらあれは死体のようだ・・・」

その理由はテンテコが見つけたのが死体でありしかもかなり無惨にやられているからだった

クロトは一人でその死体に近づいていき何があったのかを調べる

(どうやら魔物にやられたみたいだな・・・しかもかなり必死に逃げた形跡がある・・・

 だが・・・この近くに人の足跡は残っていなかった・・・ならこいつはどこから・・・)

その死体はどうやら魔物にやられたようで必死に逃げたが追いつかれて殺されてしまったようだ

しかしクロトは必死で逃げてきた割には人の足跡が周りにない事に気がついた

魔物によってここに運ばれてきた可能性もあるがそれならば血の跡が残っているはずなので

それもないとなるとやはりここで殺された可能性が十分に高いだろう

(となると・・・こいつはこの近くにある隠し通路から逃げてきたという事か・・・

 せめてその手掛かりになるような物を持っていてくれればいいんだが・・・)

クロトは死体の懐を漁るが特に変わったものはなく無駄足だったかと思っていると

不思議な事に頬が少しだけ膨れている事に気がついた

もしかしてと思って口を開かせて手を突っ込むと何かが入っていた

「これは・・・モノクルか?もしかしてこれが隠し通路へと入る鍵なのか?」

そう思ってクロトはモノクルを見ると何か線のようなものが映っていた

「なるほどな・・・鍵であると同時に道を教えてくれる地図にもなっているのか」

クロトは遺体に手を合わせこの国の為にこれを使わせてもらうと約束しシン達の元に戻っていった



そしてナオマサ達の方もアカリを連れてようやく首都のウヴィアが見えてくる位置まで辿り着いた

「・・・今更なんだが・・・部外者の我々が入っても大丈夫なのですか?」

ナオマサは首都に入る前に本当に自分達が中に入れるのかどうかを尋ねる

「本来ならがとある儀式をしていない者に関しては入れない決まりになっているのですが

 私の現状や皆さんの功績を話せば入れてくれるはずなので大丈夫です

 でも最高司祭・・・ルエラ様にはお目通りしなくてはいけませんが・・・」

どうやらナオマサ達は特例として中に入れる事にはなりそうなのだが

そこからどうなるかは最高司祭でこの国のまとめ役であるルエラという人物が決める事になるようだ

「中に入れるのなら問題ありません・・・それでは向かいましょう・・・!」

二手に分かれてウヴィアを目指す事になったシン達

果たしてそこでは一体何が行われているのか?!

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