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岩壁のロシェ

岩壁のロシェとの決戦!

作戦を固めたシン達は意を決して関所へと向かう

「よっよく来たんだな・・・!アッアルブレの姫君・・・!そっそしてクソジジィ・・・!!」

ロシェはみんなの顔の中でガンジを見た瞬間にその顔が怒りに染まる

「よっよくもぼっ僕の作戦をだっ台無しにしてくれたんだな・・・!

 そっそのヨボヨボの体におっ思い知らせてやるんだな・・・!ぼっ僕の方が凄いって・・・!」

そういってロシェはスブラストに乗り込みそれと同時に十数体の改造巨人が現れる

「それじゃあ俺達も行くぞ・・・!ディパシー!!」

そしてシン達も巨人に乗り込みロシェとの最後の戦いを始める

「よし!彼らが戦っている間に私達はダモンの中に入るぞ!」

戦いが始まるとナオマサ達は関所を抜けてダモンの中に入る

その理由はもちろんこのダモンから人を逃す為である

いくらシン達に必勝の策を授けたと言っても後ろに人が居ては倒す事は出来ない

そしてスブラストが動かせない以上は避難させるしか方法はないのだ

「待て!ここから先には行かせん!!」

もちろん中にも教団の兵士達が居たが生身が相手ならばナオマサの敵ではない

すぐさま倒して彼らは人々を逃がそうと考えていたのだが中に入ると人の気配がなかった

「おそらくは中央の工房で強制的に働かされているのだろう

 そしてその人質として女子供は地下牢に幽閉されているはずだ」

それを聞いてナオマサ達は中央にある大きな工房を目指して走っていく

敵が出てきてはいるが関所に集まっているだけあってそこまでの数ではなく

他にも研究者達が居たが襲っては来なかったのでそのまま見逃す事にした

「お前達!ここはもうすぐ戦闘地帯になる!生き埋めになりたくなければ逃げるんだ!!」

ガンジは強制的に働かされていた男達に逃げるように告げる

しかし家族がまだ捕まっているからなのかその場から逃げようとする者達は居なかった

「仕方ない・・・!まずは女子供を助けてからだ!」

ナオマサ達は先に女子供達を解放しに地下牢へと向かうのだった



一方で外で戦っているシン達も苦戦を強いられていた

「クッソ!あの野郎デカくて普通に戦いの邪魔だ!!」

まずは数を減らす為に改造巨人を倒す事にしたシン達だったのだがスブラストが時折、攻撃してきて

その大きな巨体による攻撃を躱さなくてはいけないのでまともに戦えていないのだ

「だがガンジさんの言う通り攻撃自体は普通の巨人よりも遅い!

 落ち着いて対処すれば簡単に躱して攻撃すれば数は減らせる!!」

それでも攻撃が遅くて当たる確率は低くゆっくりではあるが数は減らせていた

しかし本当の問題はこの改造巨人達を倒し終えた後、スブラストをどう倒すかだ

ナオマサに作戦は考えてもらったがうまくいくかどうかの保証もなく

何よりもこの作戦を実行するにはダモンから人々を完全に逃さなくてはならない

その間はずっとシン達がスブラストを足止めしていなくてはいけないのだ

(だがこいつの攻撃は一発一発が大きい!果たしてみんなが逃げるまでダモンが持つか・・・!)

スブラストが攻撃する度に地面が揺れ岩などが崩れていく

このままでは例えディパシー達が攻撃を躱し続けてもいずれダモンが崩れ落ちてしまう

つまり助ける時間もあまり残されていないという事だ

「とにかく今は少しでも数を減らして攻撃する数を減らさないとな!!」

シンはそんな先の考えても仕方ないとまずは自分のやるべき事に集中する事にした

他のみんなもそれは同じで徐々に改造巨人達はその数を減らしていった

(やっやっぱりここまで来るだけあってかっかなり強いんだな・・・!

 よっ予定通り教団のへっ兵士達もやられそうだしこっこうなったら次の手なんだな!)

一方でロシェもここまで追い込まれる事は計算の内だったようで

自分の考えていたもう一つの作戦を実行に移そうとしていた

「お前達!例の兵器を持って来い!!」

ロシェが叫ぶと関所から新しい改造巨人達が現れて何かを持ってきた

そしてスブライトがそれを持ってシン達にその兵器が何かを説明する

「こっこれは周囲のまっ魔法石の出力をさっ下げる装置なんだな!こっこれでも喰らえ!!」



一方その頃、ナオマサ達はようやく地下牢を発見し囚われていた人々を助けていたのだが

(想定していた以上に数が多い!これでは時間が・・・!!)

ナオマサが想定していた以上の数が地下牢に幽閉されており

この人達と上の強制労働させられていた人達を含めると逃げるのにかなりの時間が必要になる

しかし先ほどから戦いの衝撃は大きくなっていく一方でありあまり時間は残されていない

(どうする・・・?!せめて他にも出口や人手があれば助けられると言うのに・・・!!)

現状、逃すのに時間が掛かっている理由は誘導する人間が少ないのと

逃げる為の出口があまりにも少ないという事だ

関所の方で戦闘が行われている以上は別の出口から出るしかなく

そこは普段、荷物などを工房に運ぶ為の出入り口として使われている場所しかなかった

しかしその場所は関所の出口と比べてもあまりに狭く五人ほどが横並びで出るのがやっとだ

(だが今から出口を増やしても結局人手が足りない・・・!!)

ナオマサが完全に手詰まりだと思っていた時、突如地上で爆発が起こった

しかもそれは戦闘が行われている外ではなく中の爆発だった

ナオマサは急いで何が起こっているのだと地上に出ると

そこには爆発した後と外へと繋がる大きな穴が出来上がっていた

「どうやら助けが来てくれたみたいだな・・・!」

ガンジがそう言うと穴の中から先ほどお世話になった村の人達が現れた

そして彼らはまるでこちらの事情を知っているかのようにみんなの避難を手伝う

「もしかして・・・ガンジ殿はこれを読んであの村に向かったのですか?!」

そう・・・ダモンの内情を知っていたガンジはこうなる事を予測していた

だから自分を慕っていた村人達に協力を頼み別の場所から穴を掘ってもらったのだ

もしもの場合も考えて自分の作った爆発物も渡しており結果としてもう一つの出口が出来上がった

「正直、来てくれるかどうかは儂も分からなかったが・・・心から感謝している・・・!」

ここの来る事自体がもはや命懸けなのに彼らは迷わずに来てくれた

その事にナオマサ達は感謝しながら急いでみんなを避難させようやく最後の一人を逃した



「よし!今ので最後だ!ここから脱出するぞ!!」

ナオマサ達もダモンの天井が崩れてくるまでに脱出すると外での戦闘がまだ行われていた

しかしどうやらシン達が優勢になっているというわけでもなかった

むしろ彼らの方が追い詰められていると言ってもいいかもしれない

「明らかにシン達の動きが悪いです・・・もしかして敵の罠?!」

いつも彼らの戦いを見ているララはすぐに動きが悪い事が分かった

戦う直前までは正常だったのを見ていたのでおそらく今は敵に何かされているのだと悟る

「おそらくは装甲列車に搭載していた装置のレプリカを使ったんだ

 あれは完全に巨人の動きを止める事は出来ないがその出力を抑え込む

 おそらく動きが悪いのはそれが影響しているのだろう」

ガンジは直ぐにロシェが装置を使って魔法石の出力を抑えているのだと分かったが

それならばどうしてスブラストは先ほどと変わらないスピードで動けているのか謎だった

「それはスブラストに組み込まれている魔法石の影響だろう

 あれだけの物を動かすのに一つの魔法石で足りないはず

 つまりあいつは落ちた出力を数で補っていると言うわけだ」

魔法石一つで巨人を動かすには十分な魔力をロシェは複数使って巨人を動かしている

だからこそ魔法石の出力を抑えられても動かすのに何ら問題はないという事だ

「そしてその装置を持っているのはロシェ本人・・・!破壊するのは無理か・・・!!」

巨人の中にいるロシェを引きづり出すにはスブラストを破壊するしかない

つまり装置を破壊するのは不可能というわけだ

「これではシンに教えた作戦も無駄になる・・・!ここは一旦引くしかないのか・・・?!」

あまりにも不利な状況になってしまいナオマサは最悪の場合、撤退する必要があるとも考えたが

あの動きの遅さでは逃げる背中を攻撃されるのがオチだろう

となればやはり倒す以外に方法はないのだが今の状況をどうやって打破すればいいのか分からない

そしてそれは今まさに戦っているシン達が必死で考えている事でもあった

「まだだ・・・!俺は・・・負けるわけには・・・いかないんだぁぁあぁぁあ!!!」



「っ?!これは・・・ディパシーの出力が上がっていく?!!」

先ほどまで装置によって出力を抑えつけられていたのに

ディパシーの出力がいつも以上に跳ね上がっていく

「バッバカな?!どっどこにそんな力があったんだなぁぁぁあぁ!!」

ロシェはそのあまりの力に動揺しディパシーを攻撃しようとするが

出力の上がったディパシーの速度についていけるわけもなく華麗に躱され

そこから凄まじい速度で関節部分を攻撃されていく

「そっそんな・・・!バカなぁぁぁあぁ?!!」

関節部を破壊されたスブラストは自身の重さによって倒れてしまい

二度と立ち上がる事は出来なくなった

ロシェは急いで巨人を降りてそのまま逃げようとするがディパシーが目の前に現れる

『降参しろ!お前には聞きたい事が山ほどあるんだ!!』

もう勝敗は目に見えておりロシェもこのまま終わりだと恐怖していた時だった

『おっと!そいつは悪いが回収させてもらうぜ?』

その声と共に何かが凄まじい速度でロシェを回収してそのまま飛び去ってしまった

「させるか!跳べ!ディパシー!!」

ここで貴重な情報源を逃すわけにはいかなかったシンは過去へ跳んでその何かを受け止めた

しかしその正体はシン達にとってあまりにも衝撃的なものになってしまった

「こいつは・・・テムペット?!」

そう・・・ロシェを回収し逃げようとしていた影はテムペットだった

そしてそれは・・・とある人物が教団に加担しているという事でもある・・・



「あんたも教団の仲間だったのか・・・!ラフェル!!」

突如として現れたラフェル

果たして彼と教団の関係は?!

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