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初めての敗北

今回は最後の方で新しいキャラが出ます!

あれから一行はしばらく買い物をした村に滞在する事にした

というのもあれからシンが目を覚まさず移動が出来ないのだ

(しかし困ったな・・・まさか恐れていた事態がこんなに早く起きてしまうとは・・・)

問題となっているのはナオマサが恐れていた最悪の事態がすぐに来てしまったという事だ

シンはこれまで巨人に乗って少ししか経っていないのになんとか戦えてこれた

しかしそれはあくまでも相手がよかったというだけであり

今回、現れた敵はまさしくシンよりも圧倒的な格上だった

もしもまたあの巨人が現れたら今度こそシンは倒されてしまうだろう

(やはりシンを鍛えてもらう為に誰か師匠を探すしかないみたいだな・・・)

ナオマサはシンを鍛える為の専属の師匠が欲しいと考えてはいるのだが

その人物が一体どこを探せば出会えるのかというところだった

(・・・とにかく今はシンが目覚めない事にはどうしようもないか・・・)

しかしそれもこれも全てシンが起きてからでないと行動出来ないので

とにかく今は一刻も早く彼が目覚めてくれるのも待つしかなかった

その頃、シンの眠っているベッドの隣で

ララがいつ目覚めるかもしれない彼を待っていた

(・・・私に・・・何か出来る事はないのでしょうか・・・

 彼ばかりに全てを押し付けて・・・私は・・・何も出来ていない・・・)

ララは自分の都合で彼を巻き込んでしまいこんな傷つけてしまった事を後悔していた

そしてまたこんな時でも何も出来ない自分の事を恥じてもいた

(・・・せめて私に使える魔法があなたを癒すものだったらよかったのに・・・)

こんな時に相手の傷を癒す魔法が使えればいいのにと考えるララ

彼女の使える魔法は未来を見る魔法でしかも自分の意思で使えた事はない

だからこそ彼女はこんな魔法はいらなかったのにと思っていた

どうして自分はもっと人の役に立てるような魔法を使えないのかと

(・・・こんな事を考えている暇などないですよね・・・私もちゃんとしないと・・・!)



「・・・ここは・・・どこだ?」

一方その頃、宿屋のベッドで気絶しているはずのシンはおかしな空間に立っていた

『ここは巨人を動かしている魔法石の中・・・言うならば巨人の心の中だ』

声が聞こえて急いで後ろを振り返るとそこには以前にもあった光の人がいた

「あんたは・・・そうか・・・ここは巨人の中なのか・・・

 さしずめ素人の俺にあんたが使い方を叩き込んでくれるってところか?」

シンは彼が現れた理由について自分が負けたからではないのかと思っていた

しかし光の人は首を横に振ってシンの言う事を否定した

『残念だが私達には君達の乗る巨人についてを教える事は出来ない・・・

 と言うか私達は古に封印された魔法使いの意思みたいなものだから

 今の世で作られた巨人というものに対してそこまで詳しくは知らないんだ』

どうやら目の間にいる人は大昔に存在していた魔法使いの意思だったようで

そんな昔だからこそ今の世で作られた巨人については何も知らなかった

『それにこうして現れたのは別に君を怒りに来たわけではない・・・

 君にこの巨人の能力を多用しないよう注意する為に来たんだ』

しかも彼が現れた理由は負けてしまったシンを怒るためではなく

むしろその際に使ったディパシーの時を超える能力について

あまり多用しないように注意する為、現れたそうだ

「多用するなって・・・どうしてなんだ?あれがディパシーの能力だろ?」

シンはどうしてそんな事を言うのか理解できなかった

何故ならばあの能力について教えてくれたのは他でもない彼自身なのだ

『あの能力・・・というよりも魔法を教えたのは確かに私だ・・・

 だけどあの魔法を使って消費しているのは他でもない君の魔力なんだよ

 そして魔力が尽きればどうなるか・・・それは私達にも分からないんだ・・・』

なんとその人の話では魔法を使い消費している魔力がなくなればどうなってしまうのか

それは大昔の魔法を使っていた人ですら判明していないらしい



『君は確かに魔力を持っている・・・だが君の持っている魔力に比べて

 使う魔法の規模が大きすぎる・・・今は数分の時を超えるだけだから問題はないが・・・

 もしもこれが数時間ともなれば・・・消費する魔力は今の比ではない・・・』

どうやら思った以上にシンは危険な魔法を使っていたようで

それが今頃になって自覚すると同時にもう一つ危険だと思う物があった

「・・・なぁ・・・俺でそんなに危険ならさ・・・ララの魔法・・・

 未来を見る魔法ってのも同じくらい危険なものなのか?」

そう・・・シンが気にしていたのはララが使う未来視の魔法だった

しかも彼女は自分の魔法と違い任意ではなく勝手に発動している

つまりは自分で抑える事が出来ないという事でもあった

ならば彼女の魔力はその魔法を使う度に

消費されてしまっているのではないかと不安に思っていると

『いや・・・彼女の魔法はむしろ余分な魔力の放出をする為に発動されている』

どうやらその人の話では逆だったようで

ララの魔法は彼女の有り余る魔力を消費している結果だったらしい

『彼女の内に秘めた魔力は大昔の魔法使い達の中でも上位に入る・・・

 それこそ賢者なんて呼ばれる人物と同じくらいだと言ってもいいだろう・・・

 だが彼らはあくまでも自分達を鍛えて徐々に魔力を上げていった

 故に魔法で消費しなくても体がそれに耐えられるようになっていたが

 彼女の場合は魔法で消費しなくては体の方がその膨大な魔力に耐え切れないのだろう

 それが彼女が時折見ている予知夢の正体というわけだ』

なんとララは古の魔法使いがいた時代でもありえないほどの魔力を持っているらしく

しかもそれが生まれつきという事もあり体の方が彼女の魔力に耐え切れないそうだ

それをどうにかして発散しようとした結果、予知夢の魔法を使うという事になったのだと

「それじゃあもしかしてララは呪文とかを覚えて練習すれば他の魔法も使えるって事なのか?」

それは逆を言えば彼女がその気になれば他の魔法を使えるという事ではないかとシンは聞く



『いや・・・私達は自身の魔力を封印すると同時にあらゆる魔法に対する知識も消し去った

 残念ではあるが彼女がその予知夢以外の魔法を使う事はないだろう・・・』

しかしそれが原因で戦争になった魔法使い達はすでに魔法の知識すらも処分していた

だからララが他の魔法を使えたとしてもそれを教える術はないと

そんな話をしていると何やらシンの意識が徐々に遠くなっていった

『どうやら君の魔力もそれなりに上がってきているようだね・・・

 でも先ほど言った事は忘れないでね?あの能力はあまり使いすぎないように』

その言葉を聞いてシンは返事をしようとするがもはやちゃんとした意識はなく

返事を出来たのがどうかわからないままに意識を失ってしまった

「ん・・・ここは・・・?」

そして次に目が覚めるとそこは全く見覚えのない木で出来た天井だった

「よかった・・・目が覚めたのですね・・・」

その声を聞いて横を見てみると心配そうにこちらを見つめるララの姿があった

「そうか・・・俺はあいつとの勝負に負けて・・・そのまま寝てたのか・・・」

ようやく状況を理解したシンはそのまま起き上がろうとするがうまく体に力が入らなかった

「まだ起きてはダメです・・・今日はゆっくりと寝ていてください」

するとララがそんなシンの体を支えて再びベッドに寝転ばせ自分の再び隣の椅子に座った

「・・・正直強かった・・・これまでとは比べものにならないほど・・・

 今までみたいにしてちゃダメだ・・・もっと強くならないと・・・!」

シンは先ほどの戦いで嫌というほど自分の無力さを実感した

そして光の人にディパシーの能力を多用してはいけないと注意もされた

つまりは自分の腕を上げるしかないというわけだ

(・・・やっぱりどこかで巨人乗りの師匠を見つけなくちゃダメだな・・・

 そして次会った時には・・・必ず勝ってみせる・・・!)

シンは今度会った時には必ずあの黒い巨人にリベンジしてみせると決意を固めていた

そんな彼を不安そうに見つめる少女の事も知らずに・・・



その頃、砂漠に隣接するオアシスにて

「ちょっと待ってください王子!

 急にオアシスまで来てしかも迷子になられてはこちらの立場が!」

甲冑を身に纏った兵士が豪華な衣装に身を包んだ一人の青年を追いかけていく

「だから屋敷で待ってろって言ったろ?別に砂漠を出てるわけじゃないんだし

 お前は心配しすぎなんだよ?わかってるだろ?俺だって巨人乗りだぜ?」

どうやらその青年は巨人乗りらしく心配はいらないと話していた

「そうはいきません!それに王子は巨人乗りと言っても

 乗ったのは起動した時だけじゃないですか!

 ・・・戻り次第、国王に報告させてもらいますからね!」

それに対して王子は好きにしなと言いながらオアシスにあるとある店へと歩いていく

「・・・俺はあんまりあいつに乗りたくないんだよ・・・

 どうせなら・・・普通の人間として・・・生まれてきたかったぜ・・・」

いよいよ次回から砂漠に突入!

そして新キャラも登場するよ!

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