表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/100

3話 大混乱のワールドギルドと運営


 よく分からないけど、良いポーションが作れたみたい。


 まぁ、いい素材を使ったからかな?だって薬草は入手しにくいらしいし。


 蜂蜜だって蜂一匹一匹が拳大ほどあるんだもん、撒いてから取るの大変だったんだから!


 きのこは…………うん、ごめんなさい近くに生えてました。


 でも、良いポーションができたからいいの!


 と言う訳で、最初の街ラスタドーラに帰還した。そして最初に向かうのは『ワールドギルド』っていう組織の建物―――そう妹ちゃんに聞いた―――に行く。


 そのギルドは、主に知らないプレイヤー同士でクエストを受けるコミュニティとして利用されているらしい。


 質素だけどボロくないそんな感じの建物だ。


 私はその中の買い取り窓口に向かう、そして窓口の女の人に声を掛けようとして―――


 「こんにちは、買い取り窓口です。何をお売りになりますか?」


 ―――掛けられた。


 まぁいっか、じゃあ売りたいと思います。宿代くらいいくといいな〜。


 「はい、これ(ハイポーション)を売りたいんですけど……」


 「……は?え?うそっ!?ハイポーション!?」


 いきなり大きな声で叫んできた。み、耳が……


 「どうやって!?初心者よね?見た感じ初期装備だし……」


 「は、はい初心者です」


 「どうやって手に入れたの!?」


 さっきから何でこんなに驚いてるのだろう?さっきから周りの視線が多くなってきてるし……


 「え?えっと……初心者の森の素材から作ったんですけど……」


 「作った……!?どうやってそんな……」


 そろそろ受け取って欲しいけど……言っちゃおうかな?


 「あの、買い取ってくれないんですか?」


 受付のお姉さんはきょとんとした顔をした後すぐに気づいたようで慌てて対応してきた。


 「買います、と言うか買わせてください言い値で買いますから!!」


 あれ?何でだろ?まぁいいや宿代いくらだっけ?


 「じゃあ、宿を2ヶ月位借りられるくらいで良いですか?」


 確か宿屋は一泊100(ゴールド)だから……大体6000G位かな?


 「えぇ!?6000Gですか!?」


 あ、多すぎたかな……?


 「ごめんなさい!高すぎましたか?」


 「なっ……とんでもない!普通ハイポーションは最低でも10000Gはしますよ!?」


 そうだったんだ。でももうレシピと、成功率を確保したから無料(タダ)で作れるのに……でもこれ言ったら不味いよね……


 「いいんです。マイホームを買うまでの凌ぎで宿を借りるためのお金が欲しかったので」


 「そ、そうですか……わかりました。では確かに受け取りました。販売額の6000Gです。確認してください」


 そう言ってお姉さんは私に6000Gを支払ってくれた。


 よし、宿探して早速調合しようっと。


 でも、宿屋ここには一軒しか無いんだよね。


           ※


 なんやかんやあったけど借りれたよー!部屋!


 では早速……商売のための商品生産を始めますか。


 「錬金王」


 そう言って私は実験室を展開してハイポーションを生産し始める―――


           ※


 「まさか、こんなことになるなんてな」


 「ああ、「魔女」の称号まで手に入れるとか……誰だよ作った奴……!!」


 運営側の専用電脳空間にて頭を抱える者が複数名。


 彼らは交代制でゲームを監視し管理をする者たちだ。当然開発をした人物も混ざり、バグなどの修正を行っているのである。


 彼らは今とあるプレイヤーのスキル、ステータス構成について悩んでいるのだ。


 それは『???(unknown)』が予定より遥かに早く見つかってしまった事だった。


 ゲームリリースからまだ一週間。β版は、一年しか経っていない。本当なら2〜3年後見つかる筈だったのだ。


 それをたった一週間で―――しかも正攻法で―――崩されたのだから無理もない。


 「そもそも『幸運』は運にポイント30振って0.001%でしか獲得できないんだそ!?」


 「……獲得したんだから……しょうがないだろう!?」


 そう、サナは物凄く運が良いのだ。ただし本人は一切の自覚がない。


 結局、運営は3時間話し合い、様子見を決め込んだのだった。


           ※

結城 蓮です。

先日は誤った掲載をしてしまい誠に申し訳ございませんでした。

気を取り直して第3話です。

サナの異常さはこれからもっと際立っていきます。

面白いと思ったらブックマーク登録や評価をぜひよろしくおねがいします。

また次回会いましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 他の人も言ってるからあんまり言いたいわけじゃないんだけど、ゲーム寿命とかよりゲームとして平等かの問題だと思う。 基本的に多人数で遊ぶゲームは、全てのプレイヤーに対して平等でなくてはなら…
[良い点] 生産とか攻略組とかじゃなくて商人なところ。 まだ初日で商人してないけどね。 [気になる点] 王って称号出すの早すぎクン あまりのインフレゲーの匂いにちょっと引いた。 初日ぞ??これ初日や…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ