26話 ダンジョン?いやただの迷路でしょ。
「あれ?ここどこ?」
転移罠に触れてしまいどこぞの迷宮に飛ばされてしまったサナだが……
「迷宮かな?素材とかあると良いな〜」
焦るどころか平常運転。素材を探そうとする……が迷路に何かあるわけでもなく直ぐに諦めたが。
「出口わからないから攻略して帰ろうっと」
歩きだすサナ。何か策があるかのように歩いているが全くといって無い。
ただ歩いているだけである。そうする内に部屋らしきものを見つけたサナはその中に入ると……
「ギャグァ!」
「ギィィィッ!」
モンスターが、大量にいた。本来なら物量に押されて死亡するプレイヤーが続出するのだが、サナは何を思ったのか「高濃度猛毒霧胞子の瓶」を地面に叩きつけたのだ。
それだけで迷宮が猛毒霧で包まれ新たな迷宮のような見た目に早変わりした。
当然モンスター達は光になり、素材をドロップする。
「おおー……【免疫】持ってて良かったよ」
ドロップ品を回収して部屋を見回してみると宝箱があった。開けると―――
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
不落の大盾【STR+50】【VIT+50】
突進槍使いの盾。かつての英雄が使っていたという。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「うわ……私には使えないやつだなぁ……使い道は売ることかな…………あっ」
何か思い付いたらしいサナの行動は……
「食べてみよう」
深淵食を試す事にしたらしい。
「まんまで食べたら良いのかな……はむっ!……もぐもぐ……ゴクン……チョコみたい!」
言葉だけなら微笑ましいのだが、食べているのは盾。しかもバリッとかバキィという音を出しているのである。
微笑ましいではなく、おぞましい事になっている。
【深淵食】の効果は……
《スキル【鍛冶】に熟練度が加算されました》
「おお……便利……」
サナは文字通り一種の化物になった。そして、
「他にも食べてみようっと」
迷宮を巡りだした。
※
3時間後。迷宮の最奥にて。
大量に集めてしまった使わない、売れない武器、防具、道具がサナの前に小さな山として鎮座していた。
そして、ドラゴンが。
「じゃあ……いただきますっ!」
手始めにアイテム類から。
「もぐもぐ……あっこれは飴かな……こっちはクッキーだ」
《道具作成がLv5になりました》
次に武器類。
「はむっ……ふぉれふぁタコスみふぁいだ。」
(はむっ……これはタコスみたいだ)
《鍛冶がレベル6になりました》
今度は防具類。
「うーん……苦い……ピーマンとごーやかなぁ……」
《鍛冶のレベルが8になりました》
《鑑定のレベルが10になりました》
《鑑定がレベル10になりました。
条件を満たしました。進化します……完了。
スキル【天眼】を獲得しました》
「強くなったね……さて……後は強そうなドラゴンだねぇ」
もう、何かを食べるのに躊躇などないサナはドラゴンに噛み付いた!
「はむっ……うーん……固いねー。でもなんかステーキみたい。美味しいよーっ!…………んむ……モンスターとかは料理の味なのかな?」
その後20分じっくり掛けてドラゴンを捕食した。
《スキル【ドラゴンキラー】を獲得しました。称号【ドラゴンイーター】を獲得しました》
《スキル【奇想天外】が発動しました。今回の効果は【スキル改造】です。【ドラゴンイーター】を消費して【深淵食】の補助を得てスキル【龍気】を獲得しました》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 サナ 女 Lv20/100
職業:奇妙な商売人
副業:常闇の生産者
ステータスポイント 50
スキルポイント 50
生命 1200(+200)/1200(+200)
MP 1100(+100)/1100(+100)
STR 15(+15)
VIT 15(+15)
DEX 60(+45)
INT 165(+125)
LUK 230(+90)
AGI 125(+100)
スキル
天眼Lv1、物質変質Lv1、錬金術Lv1、
幸運Lv4、逃走Lv6、料理Lv10
裁縫Lv1、鍛冶Lv1→8、道具作成Lv1→5
倉庫Lv1、地図作成、通話、奇想天外、魔導、
深淵食、免疫、
武器破壊
龍気Lv1
装備
頭:深淵のゴーグル
体:深淵のマント
腕:深淵の手袋【捕縛】
足:深淵のブーツ
杖:深淵の魔導書【深淵魔術】【魔術の記録】
副装備:なし
称号
魔女、脱兎、料理人、錬金術師、ドラゴンイーター
奇想天外:隠し効果、規定された方法以外でボスの討伐やアイテム作成、魔術習得の方法をした場合発動し何らかの効果を得る。(天眼Lv1から参照可能)
龍気:龍殺、威圧の性能を併せ持つスキル。
龍殺:ドラゴンキラー
威圧:敵対する対象を威圧し動きを阻害する
ドラゴンイーター:龍を吸収攻撃で撃破した者に送られる。スキル【ドラゴンキラー】を獲得する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「うわぁ……奇想天外って実は結構やばい?」
尚、運営は奇想天外を、AIが作ったことを知らない。
「でもいいや。帰ろうっと。」
サナは1つのダンジョンの中身を食べ尽くしてしまったのだった。
結城 蓮です。
はい、超幸運なサナがどんどん強くなっていってます。次回はユズとシズ編です。よろしくおねがいします。
面白いと思ったらブックマーク登録や評価をよろしくおねがいします。
また次回合いましょう。