18話 初イベントと初心者プレイヤー
サナがゲームを始めて一週間と3日。
運営から第一回目の大規模イベントの開催通知が行われた。
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運営よりお知らせ
第一回目の大規模イベントを開催いたします。
OMOをプレイしていただき誠にありがとうございます。この度は大規模イベントの開催を運営よりお知らせします。今回のイベントは対人戦及び探索となります。尚対人戦と探索は同時に行われます。イベント参加でイベント限定の参加報酬、ランキング報酬が用意されています。詳細は下記のとおりです。
記
対人戦
バトルロイヤル。ラスタドーラ周辺のバイオーム全てが戦場になります。
臨時パーティを結成することができます。
探索
ランダムで生成されるイベントアイテムを規定数以上集める。
・古代の栄光×5
・古代のピース×?
集めた個数により報酬が増加します。
今後ともOMOをよろしくお願い致します。
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「おお〜。イベントかぁ……戦えないけど限定だし……う〜ん……」
サナは借りている宿屋で少し迷っていた。少し異常とはいえ戦闘力はほとんど無いようなものなのだ。
今回のイベントはサナにとって初めてのイベントではあるが、リスクが大きすぎた。今のままでは。
「ユズもシズも今回は参加できないからなぁ……」
ユズは部活動の大会。シズは親の急用に付き合うことになってしまった。
「私の今までの攻撃方法は……本の打撃と包丁で攻撃することしかできないし……」
悩んであっちこっち行き来していると、不意に戦闘音が聞こえてきた。
いつの間にか特訓エリアに来ていたようだ。
特訓エリアとはダメージを受けないエリアで用意された武器を使って武器の扱いを鍛錬するためのスペースだ。
そこでは既に誰かが訓練をしていたようだ。
「おりゃあ!!」
「ツッ……!あっ!!」
一人の攻撃がもうひとりの武器を破壊する。勝負あったようだ。
「へぇー……武器って破壊できるんだ……」
今までのオリジナル装備しか見たことのないサナは武器が破壊できることに気付いたのだった。
普通、オリジナル装備が破壊できないことを知らない人のほうが多いのだ。
「いいこと思いついた…………できるか分からないけど」
サナは初心者の森に入っていくのだった。
イベント当日にはどうなるのだろうか…………それは神のみぞ知ることであった。
※
〜チャットルーム〜
A イベントですな。
B 来ましたね。
C 楽しみだね。
B 一つ不安要素あるけどね……。
E あっ……(察し)
D 名も知らないプレイヤーか……
A みんなやるっしょ?
B もち
C もち
D もち
E もち
C 結局あれからそのプレイヤー見かけた人いないの?
の?
D 1つ言ってなかったんだけど……私たまにギルドの買い取り窓口のバイトしてるのよ。
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A うん?
B それでそれで?
D 違うと思いたいんだけど、あるプレイヤーが、徘徊する死体売りに来てたんだけど違うかな?
徘徊する死体売りに来てたんだけど違うか
な?
A ……………………今日はお開きにしようか。
B ……………………だね。
C ……………………うん。
E ……………………聞いてない。俺は。
D ……………………うん、私も。
結城 蓮です。
こんばんは。もうまぶたが落ちそう……
第18話です。
みんな読んでくれてありがとうっ!
サナは暫く経ってからまた登場します。成長過程は見せられないけど、どうなったかはしっかり説明する所存です。
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また次回合いましょう。