コント 本当の自分 カウンセリング9回目
【本当の自分】について、カウンセラーさんと定義を合わせるまでが大変でした。本文では数行で納めていますが、実際のカウンセリングでは擦り合わせまで10分ぐらいかかっています。ちなみに私が考える【本当の自分】は自己評価<他者評価<過去の実績や行動の順だと思っています。皆様はどうでしょう?
「なかなか、自分の事をわかって貰えなくて」
「それでいいんですよ。人は誰しも、他人に見せる自分と心に隠している本当の自分がありますから」
「……私、別に隠していませんが」
「えっと……具体的には?」
「例えばですが、私はアルコールに弱い体質で全く飲めないです。けれど酒豪に間違えられます。友人と居酒屋に行くと、店員さんは必ず私の前にビールを置きます。私が頼んだウーロン茶は、友人の前に置かれます」
「なっなるほど」
「先生の仰る本当の自分とは?」
「そうですね。今のお話に寄せると、『本当はお酒の席が苦手だけど、飲み会の誘いを断れない』とかですかね」
「あっ自分が思う『わたし』の事ですね!」
「そうです。他者評価と自己評価の違いです」
「でも主観で考える自分って、けっこう実像とズレませんか?『俺、本当は酒は嫌いなんだよな』と言いつつ、一カ月に15回以上も飲み会の予定をいれていた上司がいましたよ」
「えっと……そこは心理学的に闇が深いお話になるので……。とりあえず、お話を戻しましょう!誤解されるという事でしたね。お酒以外にもありますか?」
「つい最近判明したんですが、近所の人たちからずっと保育士さんだと思われていました」
「まあ、お付き合いがないとそんなもんですよ」
「うち田舎なので、集会とか結構あります。母曰く、何度も説明したけどエンジニアだと伝わらなかったそうです。ちなみに20年以上同じ場所に住んでいます」
「そっそうですか。なぜ誤解が解けたんですか?」
「先日、近所に雷が落ちて一帯が停電になったんです。周囲の電柱を確認して、故障箇所をみつけて電力会社に通報してたら驚かれて」
「なるほど」
「実は、これでエンジニアとしてご近所さんたちからの評価が上がるかなと期待してたんですが……スタートラインにすら立っていませんでした」
「……良い、きっかけになりましたね」
「他には仕事先でお客様に『英語を喋れるんですか!』って、絶叫されたこともあって」
「ぜっ絶叫」
「『田舎のアラフィフは英語を喋っちゃいけないんですか!』って、思わず詰め寄っちゃいました」
「お客様に詰め寄ったらいけませんよ。珍しいから驚いただけでは?」
「だって、その人も英語を喋れるんですよ!若いくせに!!」
「落ち着いて。あなたのそれも偏見です」
「あと私は一年に数百冊以上は本(漫画含む)を読むんですが、読書しているように見えないらしくて。20歳以上年下の後輩に『意外と本を読んでいるんですね』って言われたことも」
「誤解以前に、舐められやすいんじゃ?」
「『君の倍以上は生きているからね!』ときっちり言っておきました」
「ズレてます。言うべき事は、それじゃないです」
「そして、いちばん誤解されるのは……」
「まだ、あるんですか?」
「まったくストレスが無いように見えるらしくて。うつ病でメンタルクリニック通って、服薬とカウンセリング受けているのに。ストレス性喘息と慢性胃炎とストレス性難聴etcを経験しているのに!」
「……すみません。公認心理士の私も、初診のカウンセリングするまで分かりませんでした」
「……えっ……?」
「確か先生(精神科の主治医)も同じ事を言っていました」
「……プロまでも……」
保育士さんによく間違われる理由は、私が子ども好きだからです。昔から、歳の離れた妹や甥っ子や姪っ子と一緒に遊んでいたので。手遊びや、読み聞かせなどが素人の技ではないと身近なママさん達にご好評を頂いています。ちなみに身内からは「精神年齢が同じだけなのにね」と(笑)。安全確保もケアも教育もするプロの保育士さんたちを、本当に尊敬しています。
年間数百冊の理由。専門書を1冊より初心者向けの簡単な本を10冊読む方が頭に入る、単純な人間なので冊数が増えます。漫画だけでなく児童書も大好きです。
それでも若いころは、ツヴァイクとか安部公房なんかも楽しく読めたのですが(;^ω^)
読める時に読んでおいて良かったです。




