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子育てファンタジー  作者: モモノ猫
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スキル選びは計画的に

 スキル一覧に目を通す。


 情けない話だが、まず優先する事は状態異常の回復。

 スキルの選択でそれらしいスキルを選び出す。


 最悪、教会に飛びこめとの事だがその場合は金が必要になる。

 くわえて、俺の世間体が悪くなる。それだけは避けたかった。

 クロとシロを見る。

 俺のせいで、彼女達がいらぬ偏見を持たれたる事を避けたかったのだ。


 候補は直ぐに見つかった。


 魔法系スキル。

 属性毎に分かれたスキルを取得する事で魔法を習得できる。

 勿論、その中に回復魔法も存在しており状態異常の回復魔法もある筈だ。


 肉体強化系スキル。

 状態異常のに対する耐性強化スキルが存在した。

 これを極限まで上げて、状態異常にかからない体にすればよいのではないか?


 薬学系スキル。

 薬の知識を習得できる。

 薬の中には性病に効く薬もある筈。


 医学系スキル。

 医学を習得できる。

 手術が必要ならこれもあり…回復魔法があるのに意味あるのかこれ?

 どう考えても地雷だよな…


 こんな所だろうか、

 この中で一番興味があるのは魔法系スキル。

 続いて、肉体強化→薬学→医術の順である。


 勿論、俺は魔法を選んだ。

 これから冒険に出る事もある、回復魔法は必須だろという考えもあった。


 魔法系スキルを再確認。

 属性は8種類。火・水・風・土・氷・雷・光・闇。

 すべて選択可能であり、この中から最大3種類まで習得する事が出来る。

 勿論、1つだけに集中すればSPが節約できる。


 属性以外にも系統外魔法が4種類存在し、時・空・無・ユニークから成っている。

 これらは選択不可能であり、スキルの取得には条件や素質が必要なようだった。


 この中で回復魔法がありそうな物…

 水・風・土・光・ユニーク。勿論、勝手なイメージだ。

 ユニークは選べない為外すとしても状態異常回復を望める属性を選ぶ必要があった。

 カッコいいのは間違いなく水・風・光だ。

 土は…俺のイメージとして論外だった。正直すまん。


 属性魔法スキルの取得は各属性毎にSP100を消費する。 

 それに上限が3種類。

 俺を悩ませるには十分な条件だった。

 オラクルを強引に切った事が悔やまれる。

 こんな事なら詳しい内容まで聞けばよかった。


 しかし、男は度胸である。

 俺はこの魔法を選ぶ!


 目前に文字が流れる。

 スキル:風魔法を取得。


 ステータス画面を開き、内容を確認する。

 風魔法:ランクF

 風が吹く、ウィンド。

 風が刺す、エアロダーツ。


 何だこれ…

 思ってたのと違うぞ…

 

「風が吹く、ウィンド!」


 軽い気持ちで言った一言。

 それに対して、突如室内を風が駆け抜けた。

 その強さはかなりのもので、女神達に吹き付ける。


 俺はその事にゾッとしたが、

 強靭なステータスが彼女達を守っていた。

 ただ、服は例外である。

 少女達の服が破けあちこち穴だらけだ。

 そのままにしておくには、みすぼらしい格好である。

 少女達が笑い合う。

 お互いの格好を見て笑ったのか、

 ウィンドを受けて楽しかったのか分からないが、大事には至らなかったようだ。

 俺は胸を撫でおろした。

 試し打ちはまた今度だ、そう結論付けた。


「ごめん」


 彼女達に向き謝る。

 それにケロッとし表情で答える女神達。

 俺は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


 クロとシロを毛布で包みベットの上に座らせる。

 ここでおとなしくしてもらう。

 返事は元気良く帰ってきてた。

 そして二人仲良く毛布に包まり、俺を覗く。

 何かを期待した表情だが、

 もう一度風を吹かせるつもりはなかった。




 彼女達と少し場所をおき、そこでスキル取得を再開。

 そして思案。


 魔法にもランクがある。

 要するに、これを上げないと他の魔法は取得できない。

 他の属性もこれについては同じだと思う。


 …やめだ。あほらしい。

 こんな事の為にSPや魔法スロットの無駄遣いをしたくない。

 予想に過ぎない事の為に愚かな選択をするべきではない。

 そう思った。

 病気などなるようになる。そんな風に考えたのだ。


 目的のスキルを取得する。

 その後、余ったSPで考えればいい。


 目前に文字が流れる。

 スキル:SPブースト取得。(取得SP増加。消費SP10000)

 スキル:SPドレイン取得。(仲間が倒した相手からもSP取得。消費SP5000)


 欲しかったスキルを確保。

 残りSP3900。

 あとは成長補助系のスキルを中心に…ふと、ある項目に目が留まる。

 本来ならこんな項目に目が行く事は無い。

 でも、気になった。


 ベットの上に座る少女達を確認。

 毛布に包まれ楽しそうに会話をしている。

 俺が見ている事に気付き、微笑みかけてきた。


 そんな心温まる光景に俺は決断を下す。


 目前に文字が流れる。

 スキル:SPギフト取得。


 それは任意の相手にSPを譲渡するスキル。消費SP1000p。


 残りSP2900。

 この選択に後悔はない。

 彼女達を成長させる事も俺の使命なのだから。

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