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山のダンジョンのスライムvs銀色のハイエナ 決着

「こんのくそスライムが!今はてめェの相手してる暇はねェ!どけっ!」


激昂してる様に見えるが、戦いにおいては適切な動きを選択するなこいつは

恐らく主武器である背中に背負ったハンマーでは無く、サブ武器と思われるナイフでユウに斬り掛かる!

スライムに対しては打撃武器より斬撃の方が有効だと見ての事だろう。

だが、カキーン!とナイフを金属が弾く様な音が聞こえる


「なっ!か、固てェ!この野郎!」


今度はハンマーを振り回しユウに食らわせるが

ぶよん!っと今度はゴムの様に変化したユウにハンマーの攻撃は跳ね返される


斬撃は金属の様に固くなって弾き、衝撃はゴムの様に柔らかく弾力あるものに変形し跳ね返す

スキンヘッドはハンマーを跳ね返された衝撃で手首を痛めた様だ

ホント強いな、ユウは・・・

目で追える物理攻撃に対してはほぼ無敵なんじゃないか?


接近戦は不利と判断したのか、スキンヘッドはユウから距離を取る

ユウはそれを見て焦って追うでも無く、俺の時と同じ様に糸付き鎌を振り回し攻撃する


「っと!」


だが、スキンヘッドは鎌の攻撃を避ける!

すげーなあいつ、鎌の動きが見えてんのか?

いや、振り回す動きだから軌道を読んでるのか?


「喰らいな!クソスライム!」


スキンヘッドは攻撃を避けつつ懐から何かを取り出しユウに向かって投げた!

敵ながら流麗な動きだ

そして、その「何か」はユウの足元へ着弾し、爆ぜる!

あれは・・・火炎手榴弾か!

手榴弾の破片が飛び散るが、ユウは金属に変形しそれを弾く!

しかし・・・


「ははは!燃えろ燃えろ!クソスライムが!」


ユウは炎に包まれる。さらにその炎に向かってスキンヘッドは銃を撃ちこむ!

銃弾を弾く音は聞こえるが、炎はどうしようもないよな・・・

くそ、ユウでもダメだったか!

でも、ちゃんと復活させるから安心しろ!


そう思い、復活場所を指定する為メニュー画面でユウにカーソルを合わせると何故かHPがあまり減っていない事に気付く

あれ?あまり減ってないな?どうなってんだ?

カメラを見ると炎は急速に勢いを失い消え去る所だった

ユウはその中からほぼ無傷の状態で姿を現す。

銃弾を撃ち尽くし、勝利を確信していたスキンヘッドはその光景に驚きを隠せない様だ


「やっぱり複合属性の攻撃は完全には防ぎきれないね。ちょっとダメージはいっちゃった」


「今のは俺のミスもあるかも、ちょっと反応遅れちゃったからね

 今度からは表面を硬質化、内部をゴムにしてみるよ。

 そうすれば いちいち変形しなくても物理耐久力は段違いに上がると思う」


姿は見えないが、アイの声も聞こえるな。どうなってんだ?姿消してるのか?


スキンヘッドは自身の攻撃が通じないのを悟り、次の手を考える為か動きを止めてしまった

ユウが攻撃して来るのを待っているのか。回避に意識を集中してる様に見える

もう倒すのは諦め、攻撃を躱し、その隙を付いてダンジョンの外へ逃げるつもりか?


だが、次にユウが放った攻撃は入り口周辺を燃やし尽くす強烈な炎の魔法だった


「ぎゃあああああ!熱っ!熱い!熱いいいいいぃぃ!」


これには虚を突かれたのか

俊敏な動きを誇るスキンヘッドも広範囲に及ぶ炎を躱す事は出来ず、炎に包まれ倒される

眼球を溶かされ、肺も焼かれ、体のあちこちは黒焦げになり炭化している。

勝負ありだ。息絶えるのも、時間の問題だろう・・・


恐ろしい熱量の魔法だ。

ユウは物理だけじゃなくあんな強力な魔法も使えたのか?

いや、違うな。何となく分かってきた


「た、助け・・・・て、くれ・・・・」


その言葉を最後にスキンヘッドは沈黙する

もう喉も焼かれ、声を出す事が出来ないのだろう


「ごめんね、私自身にも憤怒の炎で燃えた傷は治せないの。」

「でも安心しなよ、俺たちも見てたけどこのダンジョンで死んでも死なないからさ・・・」


ユウとアイは返事を返すが声に覇気が無い。

憎き敵を倒して気分爽快!とはいかない様だ。それはそうだよな

まともな心を持つ者なら暴力を振るった後は罪悪感に襲われる物だ


「う、うう・・・ぐうっ!がはっ・・・」


スキンヘッドはしばらく苦しんだ後、痙攣を起こし、息絶えた・・・

ユウとアイはそれを見届けた後、「合体」を解き、互いの顔を見つめ話し始める


「じいちゃん、見ててくれたかな?」

「きっと、見ててくれたわよ・・・」


一瞬の沈黙の後、ユウは微笑み言葉を返す


「そっか、なら、よかったよ・・・」

「うん・・・」


2人は震える声でそう言葉を交わす

必死で泣くのを我慢している様だ。


きっと、「どこか」で見ていてくれている仲間たちに心配をかけない為 我慢しているのだろう

仲間たちが守ってくれた命がどれだけ強くなったのか見せる為に戦ったのだろう!


大丈夫だ、きっとその思いは仲間たちに届いている

ちゃんと、見ていてくれた筈だ!

俺にはそれを信じる事が出来る理由がある

何故なら俺は、その「奇跡」を見た事があるからな!











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