◆ラースへの進化
『進化の条件を満たしました。進化しますか?』
進化?このタイミングで?
経験値を得ての進化じゃないよね?まだ次のランクまでは遠かった筈
なんらかの条件を満たしたのかな?
理由が何だろうが一刻も早く強くなりたい この時に進化出来るのは嬉しい
『ユウ、しばらく手を引いて誘導して!私、進化出来るみたいなの!』
『進化?それって・・・ううん、分かった!気配遮断魔法切れそうになったら呼ぶね!』
『うん、ありがとう!しばらくお願い!』
これで内側に意識を集中しても大丈夫だよね?早速進化先を見てみよう
【進化先】
『ラースウェポンスライム』
『ラースソーサラースライム』
見た事の無い種族名だ
おじいちゃんから聞いていた次の進化先のどれとも違う
たぶん、ユニーク進化ってやつかな?説明を見てみよう
『ラースウェポンスライム』
・七つの大罪「憤怒」の名を冠するスライム
一定以上の力を持つスライムが
激しい怒りで心を燃やした時に進化すると言われている希少種
魔法防御以外のあらゆるステータスが高く、殺傷力の高い物理攻撃も身に着け
スライムの弱点である筈の足の遅さも克服した並のモンスターとは比較にならない恐るべき力を持つ種族である
その体はゴムの様に伸縮自在、金属の様に硬質化させる事が出来る等 万能性を持つ
また、肉体変形能力を熟練すれば人など別の種族に化ける事も可能である為
その危険レベルはS級下位に位置づけされている
『ラースソーサラースライム』
・七つの大罪「憤怒」の名を冠するスライム
進化の条件はラースウェポンスライムと同様である
こちらは物理攻撃や足の速さ以外のあらゆるステータスが高く
スライム種の弱点である筈の魔法防御力も高くなっている。
肉体変形能力は無いが魔法を操る事に長けており、特に攻撃魔法は強烈である
ラースソーサラースライムの操る魔法は火水風土などの通常の属性とは違い
いまだに明らかになっていない特殊な属性を持っている為その効果を打ち消す事は難しく
いかなる相手にも多大なるダメージを与える事が可能とされている
鉄壁の防御力に加え、防御困難な魔法を併せ持つため
同ランク内での戦闘力ならラースソーサラースライムが最強だと話す専門家も居る程である
・・・どっちもかなり強そう
だけど物語なんかでは七つの大罪シリーズの力は
使うと精神を蝕まれたりするんだよね、ちょっと怖い
でも、説明にはそうと匂わす事は書いてないし
超〇イヤ人みたいな戦闘力だけ上がる感じなのかな?だったらいいな・・・
ラースソーサラースライムを選択、進化する
すると さっきまであった
激しい怒りが少し収まり 力に変わっていくのを感じる
我ながら凄まじいまでの力だ
これなら逃げなくてもあの人たちを全滅させられるんじゃないか?
とも思ったけどやめておこう
強い力というのはそれを操るのも難しいものだから
訓練して力を使える様にするのが先だよね
『ユウ、もういいよ!進化終わった!ありがとう!』
と言って意識を外へ戻すと見覚えのある木の傍に居た
集落に生えている木で一番大きい木だ、高さ20メートルはある
よく登って遊んで、おじいちゃんに怒られたっけ・・・
『アイ、よかった、戻るの待ってたんだ!もう!戻ってくるの遅いよ!』
『えへへ~、ごめん!で、なんでここに居るの?』
『うん、さっき入り口の近くまで行ったんだけど
見張りが大勢居て通れなかったんだ
だから、歩いて出ていくのは諦めて別の手段で出ていく為にここに来たんだ』
『別の手段?』
『うん、ちょっと信じて付いて来てよ!』
ユウはそう言って木を登りだした
正直この行動の意味がよく分からない、木の上へ隠れてやり過ごすつもりなのかな? そんな甘い相手では無いと思うんだけど・・・
気配を消してるとはいっても移動の形跡は残る
いずれ追跡され追いつかれると思う
今は一分一秒が惜しい時なんだよという焦りはある
でも、ユウは自分を信じて付いて来てって言った
だから私は何も反論せず付いて行こうと思う
だってユウはもう、
この世で一人しか居ない仲間であり、友であり、兄妹なのだから・・・




