最強の侵入者
「で、その後も何やかんやあって今に至ると言う訳だ」
「いや、間 端折りすぎだろ!」
今コアルームにはノエルの言ってた ゴリアテ、オッサ、クロ、ユズの4人組が居る。
4人は思っていた通りなかなかいい奴らですぐに打ち解ける事が出来た
今もゴリアテから身の上話を聞いていた所だ
「ゴリさんもそんなに初々しい時期があったんですね、意外です!私はてっきり・・・、いえ、なんでもないです!」
「ユズ、お前が俺の事をどう思っているのか詳しく聞かせて貰う必要がありそうだな?」
ゴリアテがポキポキと指を鳴らしユズに近付く
「ちょっ!違うんですってば~!」
ユズが助けを求める様にクロの方を見るが
「・・・ユズも言う様になった。」
「ちょっ!クロさんまで!ホントに違うんですよ~!」
クロはズズズッっと持参してきたお茶を飲むのに忙しい様だ
そしてオッサを盾にして鬼ごっこが始まる
まあ、なんか平和だね。悪くない
こいつらがダンジョンへ来たときは正直ビビったが、今では良き友人だと思っている。今後もいい関係を築いていきたいものだ。
っとそこまではいいんだが何をとち狂ったかこいつら、ここに住むと言い出したのだ
ちょっとその辺りの話をしたいと思う。
ランク1ゴブリンやピクシー達がスポナーレベリングを開始した翌日の事だ
『ダンジョンに侵入者が現れました』
恒例のメッセージが流れたので慌ててカメラを見た。すると、異様な雰囲気の4人組がそこには映っていた
1人は筋肉ムキムキの男
背丈は165cmくらいでそんなに高くないが筋肉がすごい!
黒い長袖長ズボンの上に皮の鎧と腰巻に手袋という格好で武器は持っていない
直接肌は見えないのだが、服の上からでも分かるほどにすごい筋肉をしている。
顔はゴリラに似ている
もう1人の男もゴツイ!顔もゴツイ!
背は180cmくらいで横にも縦にもデカい。幅もある
全身真っ白の金属鎧に身を包み、背中には1メートルはある巨大な白い盾を背負っている
この男も武器は持っていない。いや、盾が武器なのか?
4人の中で1人だけ真っ白なので目立つ。他は全員真っ黒だからな
後で聞いた話によると、盾役なので目立つ必要があるとの事だ。隠密行動時にはクロがそれ用の魔法を掛けてくれるらしい
もっと言うと他のメンバーが黒い服なのは汚れが目立たないからというのが理由らしい、現場人間らしい考え方だね
そして身長150cmくらいの小さな女の子
黒髪ショートヘアでとても可愛い、俺はロリコンでは無い
このセリフを言うと腹がうずくが今回は大丈夫の様だ
フード付きのトレーナーにズボンはジャージという格好で、これまた全身真っ黒だ
130cmはありそうな長い杖を持っている
今まで見た中では一番ファンタジーっぽくない恰好をしている
最後の1人は身長160cmくらいの女性でたぶん25~26歳くらい?
とても美しい金髪のセミロングで遠目にもサラサラなのが良く分かる
だが外見はちょっとおデブ、と言うほどでも無いけどふっくらしている
しかし表情が柔らかいおかげか不思議な魅力を発していて人を惹き付ける力を感じる
ザ.魔法使いって感じでフード付きのローブで身を包み、クロと似た様な杖を持っている。これで色が白だったらF〇の白魔導士だが残念ながら真っ黒だ
それにしてもカメラ越しでも伝わってくる強烈なオーラ!
いや、オーラとか見えないけどそうとしか表現の仕様が無い物がビシビシ伝わってくる!
これはもしやとすぐにピンと来たが一応鑑定で確認してみる
『鑑定に失敗しました』
やはりか!ノエルの言ってた4人組だ。あいつフラグ立てて行きやがったからな
来るとは思っていたよ、しかし早すぎませんかね?
どうしよう?下手すればここで詰むぞ、なんて一瞬考えたが
気を取り直し対応策を考えながらカメラを見た。すると、なんかすごいこっちを見ている。カメラ目線だ、恐い・・・
そして男はこう言った
「貴様!見ているな!」
む、なんでそのネタ知ってんだ?このゴリラ!
ああ、転生者が広げたのかな?漫画や小説もあるみたいだしな
少し緊迫感が和らいだが油断せずに聞き耳を立てる
「なんですか?それ?」
「ユズにはまだ早かったか・・・?まあ、言ってみたかっただけだ。
それより、見ているんだろう?ダンジョンマスター
俺たちはお前を狩りに来たのではない、頼みたい事があって来たのだ
カメラ越しでも構わない。出来れば会話に応じては貰えないだろうか?」
意外な展開だ、どうしよっか?




