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何でも言う事聞いてやるぞ

10000DP消費してランク4モンスターに食料を配分する。残り4730DP


このDPで食料を出して配るという行為は一見モンスターの維持に素晴らしい効果を発揮する様に見えるが多分長くは続かない

今日は食料配分を始めてまだ二日目だが既にモンスター達の殺気が半端では無いからだ

野生のモンスターにとって相手を狩って喰うという行為は本能に刷り込まれた行為なのだろう

それ故に戦えないというのは相当なストレスになる様だ


人間にもそういう野生の本能と呼べる物はある。例えば性欲などがそうだ

その行為をしなくても生きては行けるが、したい。つまりはそういう事だろう


下手をすれば俺の命令を無視してダンジョン内バトルを始める可能性もある

明日中には山へ繋げたい所だな



コアルームをランクアップした事により、ダンジョンは160キロまで拡張出来る様になった

これでもう山までは繋がると思うので一旦コアルームを進化させるのはやめておこうと思っている


結局ダンジョンの高次元化というのは完成しなかった

ちょっと気になるんだよな~

あと何回で完成するとか分かればそれを目標にやってみてもいいんだけどな~

その心の中の問いにはポテトチップスを頬張ってるクロが答えてくれる


「・・・高次元化はまだまだ完成しないぞ。目標にするには遠すぎるからやめておいた方がいい」

「む、そうなの?っていうか高次元化って何なの?いまいちよく分かってないんだよね」

「・・・ん~、言葉で説明するのは難しいな」


クロだけでなく周りにいるゴリやオッサも首を傾げうんうんうなっている

まあ検索先生を見てもよく分からない難解言語だしな、説明するのはホントに難しいのだろう


数秒程考えた所でクロは何かを閃いた様だ

これが〇マサガなら電球が現れたであろう程分かりやすい顔をしている


「・・・考えたが言葉で説明するのは難しい。だから実戦を交えて教えようと思う」

「実戦?」

「・・・ああ、私が敵役をやる。マスターは私に触られたら負けだ。頑張って止めてみろ」

「え?いや、でも・・・」

「・・・勿論テレポートは使わないし、本気ではやらないから安心しろ。マスターは殺す気で来ていいぞ」

「ちょ、ちょっと・・・」

「・・・遠慮はいらないぞ?どうせ死んでも蘇るのだし、スパーリングの様な物だ」

「し、しかしだな~」

「私に勝てれば何でも言う事聞いてやるぞ?」


今何でもって・・・じゃなくて!


なんかおかしな話になったぞ・・・

格上なのは分かっているが、ここまで仲良くなった相手を本気で攻撃するとか俺にはきついわ

なんとか断りたいがクロはもう火が入ってしまった様でシャドーボクシングの様な事を始めている

実は暴れたいだけなんじゃないのかと疑ってしまう


ここはゴリかオッサに止めてもらおうと思い視線を向ける

しかし出て来た言葉は期待していたものとは違うものだった


「いいんじゃないか?胸を貸してもらえば

多分このダンジョンの弱点も見えて来るだろうし、経験も積める

色々なタイプの敵と戦い、その対策を練っていくというのは強くなるために大切な事だぞ」


「ノエルちゃんと会ったのなら知ってるだろうが、腹パンを喰らってもHPが10残っただろう?

あれは「手加減」という相手を殺さない為のスキルだ

本来なら人間を相手にする際、殺さない為に使用する物だがモンスター相手にも有効だ

勿論クロも使えるからモンスターの損失については恐れなくてもいいと思うぞ」


ノエルの腹パンはゴリでもダメージ喰う程強力なのか・・・

あいつ、なんつーモンを俺に喰らわせてくれてんだ


「いや、そういう事じゃ無くてだな・・・知り合いを攻撃するのがキツイって話なんだよ」

「マスターさんは優しいですね!」

「いやユズ、こういうのは基本的に遠慮は無用だぞ。相手にも失礼になる」

「う~ん、そう言われてもだな~」


煮え切らない俺に対しクロは困ったなという顔を見せる

そして軽く息を吐いた後妥協案を口にする


「・・・マスターは心配性だな。分かった。では私に指一本でも触れられたらマスターの勝ちでいい。鬼ごっこだ」

「んん?それって眷属使ってもいいんだよな?」

「・・・いいぞ。納得したか?」


う~ん、鬼ごっこか・・・

それなら互いに危険は無いかな。いつもDPをもらってる手前聞けることは聞いてやりたいしな~

あれ?何でこんな話になったんだっけ?まあいいか


「分かった。じゃあルールを確認するぞ!

クロは手加減しつつ戦い、テレポート無しで俺にタッチすれば勝ち

俺は眷属の誰でもいいからクロにタッチさせれば勝ち。それでいいか?」


「・・・オッケーだ。では私は入り口へ向かうから5分後にスパーリング開始だ。シュッシュッ!」


クロはシャドーしながら入り口へ向かった

いかにクロが相手とはいえ俺に有利すぎる条件に思えるがいいんだろうか?

何でもか・・・

いかんいかん!何考えてんだ俺は!

まったく!今エロい事考えた奴!後で職員室来いよ!







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